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明治安田生命J1リーグ第30節、ヴィッセル神戸対鹿島アントラーズが21日に行われ、3-1で神戸が勝利した。敗れた鹿島は7季連続の無冠が決定。タイトルを知る鈴木優磨や柴崎岳は、首位を走る神戸との完成度の差や、チームを変えることの難しさを痛感していた。(取材・文:元川悦子)
鹿島アントラーズは「左サイドが狙われていた」
10月21日の首位・ヴィッセル神戸との大一番を翌日に控え、鹿島アントラーズの岩政大樹監督はこう語気を強めた。9月30日のアビスパ福岡戦時点では勝ち点47の4位。同58の神戸とは11差で、確かに1つでも落とせば目標がついえるところまで追い込まれていた。
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それでも彼らには3週間の準備期間があった。岩政監督は5失点中3点をサイド攻撃から奪われている4月15日の前回対戦を踏まえ、自分たちが外で主導権を握るサッカーをしようとトライした。そのうえでトップ下に荒木遼太郎を起用。鈴木優磨に長めボールを入れ、それを荒木や中盤が拾って攻める形を作ろうと仕向けたのだ。
神戸のホームゲームながら、東京・国立競技場開催ということで、鹿島にとっては第2の本拠地といった雰囲気で戦えるアドバンテージもあったこの試合。ただ、立ち上がりから一気に攻め込んできたのは神戸だった。彼らはハイプレスで鹿島の攻撃を寸断。前回同様、サイド攻撃から次々とゴールを狙ってきた。
この日の吉田孝行監督は直近数試合でやっているように左に武藤嘉紀を配置したが、これも右で起用した佐々木大樹に安西幸輝を徹底マークさせ、ボールを奪って素早く攻める、あるいは佐々木の推進力を生かすためだった。ベンチで見ていた柴崎岳も「僕らの左サイドが狙われていた」とコメントしたが、激しいプレスを受けて高い位置を取れなかったり、神戸のロングボール攻撃で押し込まれるなど、かなりの劣勢を強いられた。