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「ならば夢はないのか」。表には出ないJリーガーの現実、現役J3選手は何を思う?【コラム】

シリーズ:フットボール批評オンライン text by 岡田優希 photo by Getty Images

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 サッカー日本代表、あるいはビッグクラブは華やかな世界が描き出されるが、一方でその生存競争は厳しい。J3ギラヴァンツ北九州でプレーする岡田優希は、そんなJリーガーの実態を伝えるノンフィクション『裸のJリーガー 知られざるセカンドキャリアの光と影』(大泉実成著)を読んで何を思うのだろうか。(文:岡田優希)

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【写真:Getty Images】



「月給5万」今も変わらないJリーガーの現実

「Jリーガーなんてやめておきなさい」(p31)

「待遇としては一般企業の方がはるかにましである。あまりにも夢のない世界」(p32)

 この事実を知っていたら、サッカー選手を目指していただろうか。

 自分に息子や娘がいたら、または友人に対してサッカー選手を目指すことを応援できるだろうか。

 本書は一見華やかに見えるJリーガーの光と影を、リアルな声と共に読者に届けてくれる。

 本書は、J3でプレーする選手やサッカーコーチ、解説者、強化部長、GM、ゴルファーと少年サッカーのコーチ(全て当時)といった、多種多様なセカンドキャリアを歩んだ元Jリーガーの方々へのインタビュー形式で構成されている。

 中でも現役のJ3でプレーするJリーガーである私にとって印象的だったのは、本書で何回も強調される「月給5万」という言葉である。

 実際にその状況でプレーをしている選手を知っているし、アルバイトやクラブからの仕事で生計を立てている状況は、本書が発売された2018年当時から今現在も変わっていない。

 ただこれも本書で取り上げられているように、コロナ禍も加えてJリーグのクラブ経営は非常に厳しく、現在もガイナーレ鳥取の代表取締役GMを務める岡野GMは、「仕組みが厳しい」(p190)と述べる。

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