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「数的不利でも守れる」サッカー日本代表の守備戦術とは? 堅守の「スイッチ」と世界基準の守り方

text by 編集部

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サッカー日本代表DF板倉滉と冨安健洋
【写真:Getty Images】



計24得点で6連勝の裏側

 サッカー日本代表は17日、キリンチャレンジカップ2023でチュニジア代表と対戦し、2-0で勝利した。日本代表守備陣は、試合終了間際まで相手にシュートを1本も打たせなかった。冨安健洋は「クリーンシートで抑えるというのは試合前からみんなで達成しようと言っていた」と明かし、その目標を見事に達成している。



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「ラインコントロールは自分の役目」と言う冨安は、コンパクトに保つ重要性に触れる。「試合の流れを見ながら、(プレスに)行くところと行かないところを前(FW)に伝えていた」。前線から最終ラインまでの距離が大切で、「高い位置であれ、低い位置であれ、その距離が変わらなければなかなかやられることはない」と話している。

 富安が言う「行くところと行かないところ」の判断については相棒の板倉滉も、「みんなが似たようなことを描きながらプレーできている」と手応えを感じている。右CBの板倉は、右SBの菅原由勢との関係性を例に挙げ、「由勢が(プレスに)行けると判断したときはそれがスイッチになる。自分が後ろのポジションを取るので、気にするなと言っている」と阿吽の呼吸が生まれている。

 チュニジア代表は[5-4-1]のWBが高い位置を取り、日本代表の4バックに対して数的優位を作ろうとしていた。それに対して日本代表は、板倉が「試合を通して数的不利でも守れた。ディフェンスラインは意識的に大外を捨てていた」と振り返るように、1トップと両WGの3人を4バックで見つつ、両軍の両ボランチがマッチアップする形となり、相手WBが高い位置でボールを持てば日本代表のSBがスライドして4対4の状況を作っている。

 遠藤航はカナダ代表戦の後に、「後ろの選手は人に強く行ける選手が揃っている」と言っている。カナダ代表戦では相手の2トップに対して両CBがマンツーマンで対応し、2対2で守っていた。リスクのある守り方ではあるが、数的同数で守ることができれば中盤で数的優位が作ることができる。

 嚙み合わせは異なるものの、それはチュニジア代表戦でも同じで、森保一監督の言う「いい守備からのいい攻撃」にも通じる。計24得点で6連勝という結果の裏側には、富安や板倉を中心とする積極的なディフェンスがある。

(取材:元川悦子、加藤健一、文:編集部)

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【了】

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