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日本代表 10年前

左サイドから中央へのカットイン――。カギを握るネイマールへの対応。日本勝利へのキーマンは右SBとアンカー

14日にシンガポールでブラジルと対戦する日本代表。この一戦でカギを握るのは、やはりネイマールへの対応だ。左サイドから縦にも中央にも切り込める突破力は脅威となるが、封じなければ勝利への道は開けない。

text by 河治良幸 photo by Getty Images

マッチアップが有力な酒井高。先入観にとらわれず対応へ

左サイドから中央へのカットイン――。カギを握るネイマールへの対応。日本勝利へのキーマンは右SBとアンカー
やはりキーマンとなるのはネイマール【写真:Getty Images】

 ジャマイカ戦で初勝利を飾ったアギーレジャパンにとって、この段階でブラジルと戦うことは貴重な経験であると同時に試練でもある。ここまでの短い期間で築き、共有をはかってきたものが世界屈指の強豪にどこまで通用するのか。

 12年にポーランドで行われた親善試合では0-4、昨年のコンフェデレーションズカップでは0-3と敗れているが、特に前回はほとんど何もさせてもらえず完敗した。

 現在のブラジル代表はスコラーリ前監督からドゥンガに引き継がれているが、4年前の南アフリカW杯で指揮をとった闘将だ。スタイルとメンバーもブラジルW杯で4位となったチームのベースにドゥンガらしいバランスを植え付け、現時点でも規律と自由をブレンドしたチームになってきている。

 一昨日に北京で行われたアルゼンチン戦ではジエゴ・タルデリが2ゴールを決める形で勝利したブラジルだが、やはりキーマンとなるのはネイマールだ。左ウィングを根城としながら、縦にも中央にもドリブルを仕掛けてくる。

 また味方が高い位置でボールを持てば、DFラインの間に飛び出して正確なダイレクトシュートに結び付ける。そうした形はバルセロナで磨きをかけた感があり、攻撃のレパートリーを増やしている。

 同サイドでマッチアップする可能性が高いのは酒井高徳だ。ドイツで様々なウィングと対戦している酒井高もネイマールの様なタイプはそれほど経験してない。過去2試合はベンチで見ていたが、「外で見るのと、中で見るのとは全然違うので、たぶんそのイメージでいやっちゃうと危ない」と語る。

 確かに独特のドリブルを武器とするネイマールの感覚やパスを出すか仕掛けるかという発想の部分は、外からの先入観にとらわれると違いに対応できなくなるリスクがあるが、俯瞰的な見方でも分かっていることは、外で起点を作りながら中に入って行かれると厄介だということだ。

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