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結局、鈴木優磨の何が凄いのか? 鹿島アントラーズを2度救った男「戦術も大事だけど」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

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明治安田生命J1リーグ第21節、FC東京対鹿島アントラーズが16日に行われ、1-3で鹿島が勝利した。鹿島の鈴木優磨は全得点に絡む活躍で、公式戦5試合ぶりの勝利を手繰り寄せた。今季もここまで大車輪の活躍を見せているが、改めて鈴木優磨の凄さが随所に現れた90分になった。(取材・文:元川悦子)


3戦未勝利。再び停滞する鹿島アントラーズ

FC東京戦で3得点に絡む活躍を見せた鈴木優磨
【写真:Getty Images】

 横浜F・マリノス、名古屋グランパス、浦和レッズといった上位陣が軒並み敗れ、2023シーズンのJ1優勝争いはさらに混とんとしてきた。20試合を消化して勝ち点30の6位につけていた鹿島アントラーズとしては、リーグ3戦未勝利のトンネルを抜け出し、何とかして上位に食らいつきたかった。

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 3~4月にかけてのリーグ4連敗で解任論が高まった指揮官だが、そこからいったんは巻き返し、危機が去ったかに見えた。しかし、5月27日のサガン鳥栖戦あたりから再び白星が遠のき始め、6月以降にリーグ戦で勝利したのは湘南ベルマーレ戦だけ。直近リーグ3戦未勝利と停滞感が色濃く感じられただけではなく、今月12日の天皇杯3回戦でヴァンフォーレ甲府戦に2年連続で負け、早々に敗退した。批判が再燃しつつあったのも確かだ。

 モヤモヤしたムードを打ち消すには、16日のFC東京戦でスッキリと勝って、中断期間に突入するしかない。鹿島は天皇杯・甲府戦から攻撃陣をガラリと入れ替え、2トップに鈴木優磨と垣田裕暉を配置。2列目に樋口雄太と仲間隼斗を起用する形で試合に挑んだ。

 とはいえ、FC東京も安部柊斗のベルギー1部・モレンベーク移籍前ラストマッチというモチベーションがある。その意気込みを示すかのように開始早々の9分、左サイドを深くえぐった松木玖生のクロスをディエゴ・オリヴェイラが巧みなトラップから先制点をゲット。鹿島は早い時間帯に1点のビハインドを背負うことになったのだ。

 実に嫌な雰囲気が漂ったが、この日の鹿島はブレなかった。そのけん引役となったのが、キャプテンマークを巻く鈴木優磨だ。

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