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明治安田生命J1リーグ第20節、柏レイソル対湘南ベルマーレが8日に行われ、1-1の引き分けに終わった。湘南は4月1日以来、14試合未勝利で最下位に沈む。ただ、4試合ぶりに複数失点せずに試合を終えるなど、評価できる部分もあった。果たして、この状況をどのように見ればいいのだろうか。(取材・文:加藤健一)
「戦術じゃない細かいところがまだまだ足りない」
3試合で14失点と崩壊状態にあった守備を再構築すべく、湘南ベルマーレの山口智監督はこの試合で変化を加えている。2試合ぶりの先発となった山田直輝をトップ下に置き、ディフェンスラインの前には茨田陽生と奥野耕平を起用。これまでアンカーでプレーすることの多かった2人をダブルボランチとして並べることで、攻撃の起点にされることの多かったアンカー脇のスペースを埋めるという意図が込められていた。
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山口監督は前半を0-0で終え、後半で勝負をかけるプランを持っていた。ウイングバックは高い位置を取るのではなく、相手の両サイドハーフをケアするために最終ラインが5枚並ぶ形をキープ。「より後ろに比重を置いてやった」と小野瀬康介もその意図を説明する。
「守備から入るのが重要だと考えていたので、形を変えてレイソルさんの戦いを想定しながら戦った」
山口監督は「前半を0-0で終えたいプランを持っていた」という。チャンスを多く作れなかったのは織り込み済みだったのだろう。反対に、ピンチの場面もそう多くなかった。それだけに、失点シーンが悔やまれる。
椎橋慧也の縦パスをマテウス・サヴィオがスルーすると、縦に走りこんだジエゴに通る。折り返したグラウンダーのパスを細谷真大がダイレクトでファーサイドに蹴りこんでゴールネットを揺らした。
「簡単な失点をしてしまう。あれが今のうちが勝てない原因です。人数は足りていたので、滑るだとか寄せるだとか、戦術じゃない細かいところがやっぱりまだまだ足りないから失点するし、勝ち点も落とす」
キャプテンマークを巻いてフル出場して大野和成は、自戒を込めて課題を指摘する。ただ、今までと違い、失点後にチームが崩れることはなかった。小野瀬も「耐える時間があったが、連続して失点しなかったことが大きかった」と振り返った。