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日本代表 11年前

体格差は逆に有利!? アウェイで見せた香川の動きに豪州攻略のヒントがある

4日、W杯出場権をかけた大一番、オーストラリア戦を迎える日本代表。先のブルガリア戦での惨敗やオーストラリアの体格の大きさから悲観的な意見も多い。だが、冷静に分析していくと有利な点は多い。不安視される体格差もその1つだ。

text by 河治良幸 photo by Kenzaburo Matsuoka

オーストラリア戦のカギは日本らしい“パス&ムーブ”

 5月30日のブルガリア戦の惨敗から5日後に迎えるオーストラリア戦。W杯出場がかかる大一番だが、どこかネガティブな空気が漂っている。オーストラリアの高さにどう対抗し、セットプレーでどう守り切るかに話題が集中しているのも、敗戦の影響かもしれない。

 もちろん守備に関して、オーストラリアの強みである高さや強さを封じるための対策は必要だ。しかし攻撃に目を向ければ、オーストラリアに無いクイックネスや細かい動き、そうしたトップスピードでもブレない技術、そうした日本の持ち味を最大限に活かせる試合でもある。それらをしっかりと発揮することが、日本代表が勝ち点を取る近道だろう。

 ブルガリア戦では[3-4-3]を前半からテストしたこともあり様々な問題が出たが、筆者がオーストラリア戦に向け最も大きな問題として感じたのが、[4-2-3-1]に変更した後半に、攻撃における細かいズレが多く出て、日本の持ち味を活かせなかったことだ。この状況に関して、後半24分から入った中村憲剛は次の様に語った。

「パスの出し手と受け手、お互いの意識のズレと言うか、出したいところともらいたいところがちょっとズレてしまった。お互いトップスピードでやっているので、ズレるとはまらないし、逆にはまればというのがある。紙一重ですけど、それは久々にみんなで会うというのもある。でも、長くやっているので言い訳はできない」

 ブルガリア戦の翌日から4日間の練習は冒頭15分とダウン、居残りの個人練習を除き非公開が続いたが、香川などが意識的にトラップからのターンを反復していた様に、選手たちは問題意識を持って取り組んでいた様子だ。

 欧州でのカップ戦を終え、直前に合流した3人がほぼぶっつけ本番でフィットできるかも気になるが、日本らしい“パス&ムーブ”を発揮してオーストラリアの守備を崩しにかかってもらいたい。

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