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元バルセロナのアンドレス・イニエスタは、5年間プレーしたヴィッセル神戸を今夏で退団することが決まった。これまで数々のスター選手がJリーグでプレーしてきたが、創設から30年が経過したこのリーグに、知名度ありきのスター選手は必要なくなっているのかもしれない。(文:ショーン・キャロル)
スター選手獲得は何をもたらすのか?
アンドレス・イニエスタが日本に別れを告げ、スペインのレジェンドが粛々と退団していく中で、Jリーグのクラブも海外から消えゆくスター選手を獲得することから脱却する時期に来ているのではないだろうか。
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Jリーグの初期には、このような話題性のある選手の獲得は、まだ始まったばかりの大会に必要な宣伝効果をもたらすものであった。プロができたばかりのJリーグでは、まだ活躍できる選手が何人かいた。
しかし、今はもう明らかに違う。ヴィッセル神戸での5年間で、イニエスタがその素晴らしいコレクションに加えることができた唯一のメダルは、2019年に優勝した天皇杯だけである。2020年にはAFCチャンピオンズリーグで準決勝に進出しているものの、ヴィッセルは在籍した4年半の間に、リーグ戦では10位、8位、14位、3位、13位という成績に終わっている。
ヴィッセルが2019年の初めに発表した「アジアNo.1クラブ」という壮大な目標からは程遠い。現在J1の首位に立っているのは、吉田孝行監督が年を重ねたイニエスタを中盤組み込まず、山口蛍や齊藤未月が、井手遥也や佐々木大樹とともにエネルギッシュに活躍している。
イニエスタが所属した神戸の低迷は、セレッソ大阪(ディエゴ・フォルラン)、サガン鳥栖(フェルナンド・トーレス)、ヴィッセル神戸(ルーカス・ポドルスキ、ダビド・ビジャ、トーマス・フェルマーレン)の失敗を引きずっている。もちろん、これらの失敗の責任をすべて選手自身に押し付けるのはフェアではないが、事実として、どの選手もクラブの成績向上には貢献できず、場合によってはフィールドの内外で悪影響を及ぼしたように見えた選手もいた。