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日本代表 11年前

歯車が狂ったザックジャパン。本田と岡崎の復帰で何が変わるのか?

さまざまな課題が噴出したブルガリア戦。だが、その中でも収穫はあった。そして4日にはオーストラリアとの大一番が待っている。本田と岡崎が戻ってくるが、彼らが果たしてきた役割とは何だったのか。

text by 西部謙司 photo by Kenzaburo Matsuoka

収穫はあった3-4-3での遠藤と長谷部

 久々の3-4-3はこれまで試した中では最も出来が良かった。とはいえ、いままでよりはマシという程度で実戦投入にはぎりぎりのレベルというところだろうか。

 3-4-3の利点はサイドでの数的優位である。右サイドなら、ブルガリアのサイドバックとサイドMFの2人に対して、日本は乾、内田、吉田の3人がいる。守備では1人のフリーマンを生かして圧力を かけて奪いとる。攻撃では3人の連係でサイドバックとセンターバックの間を狙ったり、サイドバックの裏をついていくのが狙いどころである。

 逆に言うと、守備では相手をサイドに封じ込める必要があり、攻撃では数的優位を作れないときはサイドを変えてシステムの利点を生かしていくことがポイントになる。

 守備で相手にサイドを変えさせないためには、ボランチを経由するサイドチェンジを自由にさせてはいけない。しかし、ザッケローニ監督の3-4-3の弱点がまさにここで、トップ下がいないために相手のボランチがフリーになりやすいのだ。

 ブルガリア戦ではボランチの遠藤、長谷部が前がかりにプレスしていた。そのためブルガリアに左右に振り回される事態にはならなかった。システム運用のポイントを押さえた対応であり、その点ではこれまでよりは良くなっていた。

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