移籍直前の新潟ではベンチ外を経験
名古屋グランパスの川又堅碁が好調だ。前節は自ら1得点を挙げ、チーム2点目にも絡むなど勝利に貢献。加入後すぐにチームに溶け込み、救世主と呼べる活躍を見せている。
昨シーズンはアルビレックス新潟のエースストライカーとしてゴールを量産。23得点を挙げ、得点ランキング2位に入る大活躍を見せた。
そのパフォーマンスが認められ、W杯前には日本代表合宿にも参加。J2ファジアーノ岡山での武者修行を経て、急激な成長を遂げていた。
しかし、今シーズンは急ブレーキ。7節の鹿島アントラーズ戦では、右サイドからのクロスを左足ボレーで叩き込んだ。インパクトのあるゴールを決めてはいたが、その数は期待とは裏腹に伸び悩んだ。
これまで新潟はカウンターのスタイルで戦っており、川又もその中で最大限力を発揮した。しかし今シーズンはポゼッションを取り入れたことで、それまでのタイミングでボールが出てこないことも増えた。
リーグ中断前は3得点しか記録できず、結局W杯メンバーに選ばれることはなかった。そして、再開後にはスタメンの座を失うだけでなくベンチからも外されるなど、悔しい日々を過ごすこととなった。
移籍に際しては本人も悩んだことだろう。だが試合に飢えていた川又にとって、チームを離れる決断は必然の流れといえた。そして、下位に低迷していた名古屋にとっても川又は欲しい存在だった。
西野朗監督を迎えた名古屋だったが、思うように勝利を重ねることができず、一時は降格圏内の16位まで順位を落とした。
リーグ再開後の成績は3分2敗。泥沼にはまりかけていた名古屋だったが、川又が加入してからは6試合負けていない。また現在は3連勝中と、少し前までの不振が嘘のような好調ぶりだ。