第24節の川崎フロンターレ対FC東京の多摩川クラシコではスタジアム来場者にバナナがプレゼントされた。川崎フロンターレのスポンサーである食品会社Dole社が行っているもので、来場者に「ドール極撰バナナ」が2本配られた。
今年は、このバナナの入った袋には、こんな差別撤廃カードも封入されていた。
『バナナは「笑顔」のくだものです』と銘打ったカードには、バナナを笑顔で食べる選手の写真とともに、「バナナは差別を象徴する道具ではなく、小さい子からおじいちゃん、おばあちゃんまで世代を超えて愛され、親しまれている果物です。
おいしいバナナで皆さまを笑顔に。バナナパワーでフロンターレを思いっきり応援して下さい!」との差別撤廃を訴えるメッセージが添えられていた。
先月の横浜F・マリノスとの神奈川ダービーでは、横浜サポーターが選手に向かってバナナを振る人種差別的な行為で制裁金500万円の処分を受けていた。そんな問題が起きていた中で、FC東京側の意向によってアウェイ側に対する配布は見送られたが、ホーム側にはしっかりと配布。
川崎フロンターレはバナナが差別の道具ではないという明確な反対メッセージを訴えたといえる。ネットでは、「日本企業はリスクが少しでもあると、すぐに諦める。フロンターレはリスクをきちんと評価して、更にそれを逆手にとって差別に反対するメッセージに変えた」との賞賛の声もあがっていた。
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