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ここ数年で値上げが続いていたDAZNに、援軍として現れたのがDMMだった。双方のサービスがセットとなった「DMM×DAZNホーダイ」が3月23日より提供される。なぜDMMはDAZNと協業することを決めたのか。そこには単なるサービスの提携だけではない、日本サッカー界にとっても大きな意義のあるものがあった。(取材・文:加藤健一)
DAZNとDMMの出会い
DMMとDAZNの接点はシントトロイデンだった。DMMグループ傘下であるシントトロイデンの経営の舵を取る村中悠介氏は、DAZNでベルギーリーグを配信してもらえるように働きかけていたことを明かした。
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「DAZNと最初に話したのはシントトロイデンが最初だったと思う。当時はDAZNでベルギーリーグがやっていなかったので、配信してほしいなと思っていた。お互いの理解を深めていく中で、DAZN全体ではやっていないけど、(DAZN)ジャパンでならできるということで配信してもらえるようになった。そういった意味でシントトロイデンはめちゃくちゃ貢献しているはず(笑)」
そのような縁がきっかけとなり、今回はDMMとDAZNがパートナーシップを組むことになった。形としてはエンタメ配信事業者とスポーツ配信事業者の提携だが、村中氏はもっと大きな視点で見ている。
「DAZNさんと協業したいと思った理由の1つとして、国内のスポーツを盛り上げたいというのがある。僕らがベルギーリーグで日本人選手を抱えているのも、ひいては日本サッカーのためになればという思いがありますし、国内リーグはとても重要だと思っている」
過去に冨安健洋、遠藤航、鎌田大地らがシントトロイデンに在籍し、欧州4大リーグへとステップアップしていった。これまでシントトロイデンは多くの場合、Jリーグで一定の活躍をした選手を獲得している。
「日本のクラブ、育成組織で育ててくれたから、みんな海外に行くことができる。Jリーグで活躍した『先』を作っておかないといけない。かつては香川真司選手とか、今は三笘薫選手とかが活躍しているので、5大リーグに直接いくパターンは増えるかもしれない。でも、それができるのは一握りの選手だけで、決して簡単ではない。活躍できなくて日本に戻る選手もいるし、直接トップレベルの舞台には行けない選手もいるからこそ、ハブになるようなクラブの重要性は増していく」