終了間際、ボアテングが放った銃弾
ボアテングが高く踊った。
2014年9月17日に行われたチャンピオンズリーグ、グループEの初戦、バイエルン・ミュンヘンはマンチェスター・シティをホームに迎え撃つ。両チームは昨季に続いて同グループに入った。
ドローで終わってしまうかと思われたゲームに決着を付けたのは、センターバックとして先発出場したボアテングだった。
「Peng, Boateng!」という大きな見出しで、18日付の独大衆紙ビルトは報じている。「Peng」とはドイツ語で「バン!」という銃声を意味する。終了間際のボアテングのシュートは、突如放たれた弾丸、といったところだろう。
ハートの手をかすめてネットに突き刺さろうとするボールと、その行方を見つめるボアテング――ビルト紙はゴールの裏から捉えた写真を大きく掲載した。ゲッツェは冷静に様子を眺め、コンパニーとシルバは焦りと驚愕の交じった表情を顔に浮かべている。
同紙は「世界王者の救いだ!」と記した。続いて「90分にボールはセンターバックのところへ来た。世界王者は不意を突いて強烈なシュートを放った」と書き立てる。
【次ページ】現地紙ではドイツ人選手への厳しい評価並ぶ