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ドイツ代表に「国内が嫌悪」「自業自得」。W杯にドイツ国内が盛り上がれない社会的背景とは?

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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 4年に一度行われるFIFAワールドカップが中東初となるカタールで開催されている。ドイツ代表は自国開催となった2006年大会で3位となり、2014年大会で優勝、今大会は18大会連続20回目の出場となる強豪国であり、国内のサッカー人気も非常に高い国の1つだが、今大会では1勝1分1敗でグループステージ敗退という結果に終わった。今大会ではチームの成績とは関係ない理由で、異様とも言える盛り上がりの低さを見せているという。(インタビュイー:河岸貴/文:加藤健一)※取材は11月30日に実施


「ワールドカップは盛り上がっていない」その理由とは?


【写真:Getty Images】

「単刀直入に言うと、今回のワールドカップは本当に盛り上がっていない。いつもと違ってどこの家庭にもドイツの国旗が見えないんです。それはシュトゥットガルトだけではなく、先日行ったニュルンベルクでもそう」

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 かつてシュトゥットガルトでコーチを務め、現在もドイツに在住する河岸貴氏はドイツ国内の盛り上がりの低さを肌で感じている。そして、社会的な背景からその理由をこう話す。

「1つの原因としてあるのは、2、3か月前からずっとカタールで開催されることについてメディアがネガティブな発信を続けていること。政治、人種差別など社会的問題が取り沙汰されるカタールでやることが妥当なのかと。そういった背景があるにもかかわらず、それを楽しむことに、国民はどうしても後ろめたさがあるんだと思います」

「もう1つの理由としては、クリスマスの時期だからです。ドイツでは1年で1番大きなお祭りなので、街中はクリスマスマーケット一色です。この2つが主な背景として、残念ながら盛り上がりに欠けるワールドカップになってしまっているというのがドイツ国民の声だと思います」

 時期的な問題と、政治的な背景という2つの要因により、ドイツ国内は盛り上がれない空気感が生まれている。そして、ドイツ代表の行動が、心が離れてしまう原因にもなっていると河岸氏は指摘する。

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