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万能だった三笘薫がすべてを変えた。サッカー日本代表が施した微修正とは?【カタールW杯】

シリーズ:コラム text by 西部謙司

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サッカー日本代表は現地時間1日、FIFAワールドカップカタール2022グループE第3節でスペイン代表と対戦し、2-1で勝利を収めた。先制される苦しい展開から、どのようにして逆転勝利を収めることができたのか。ハーフタイムで施した修正が、後半開始直後の反撃へとつながった。(文:西部謙司)


サッカー日本代表の攻撃はこの3分間がほぼすべて


【写真:Getty Images】

 後半始まって3分だった。三笘薫の猛烈な寄せでダニ・カルバハルがボールを下げた。そこへ三笘が二度追い、スペイン代表はGKウナイ・シモンを経由して逆サイドへ展開するが、伊東純也が競りかける。そして、こぼれ球を拾った堂安律が得意の角度からの左足の一撃。GKシモンの手を弾いてゴールした。

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 同点にした2分後、伊東→田中碧とつないでボックス内の堂安へ。堂安のDFとGKの間を通すクロスボールはゴールラインを割る寸前で追いついた三笘が折り返し、田中が押し込んだ。VARチェックの結果、判定はゴール。ボールの端がわずかにラインにかかっていた。球の皮1枚がベスト16を決めた。

 日本代表の攻撃はこの3分間がほぼすべて。70分に三笘の突破からのアーリークロスを浅野拓磨がシュートしたのも決定機に近かったが、あとはほとんど守っていた。スペイン代表のボールポゼッションは83%という見たこともない数字になっている。

 ただ、ドイツ代表戦もそうだったが、こういう試合展開に日本代表は強い。前半にモラタにヘディングで先制され、それなりにピンチもあったが決定的だったのは3回ほどだ。膠着状態にして短時間の最大出力で得点して勝つのは、ある意味プランどおりだったと思う。

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