サッカー日本代表 最新ニュース
FIFAワールドカップカタールの開幕まであとわずか。サッカー日本代表がAFCアジアカップ準優勝やカタールW杯予選敗退の危機など、紆余曲折を経てきたのと同じように、選手個人にもこの4年間で様々なドラマがあった。4大会目の出場となる長友佑都は、30代に差し掛かる中で心境の変化が起きたという。(取材・文:藤江直人【カタール】)
「インプット」や「自己投資」
7カ月あまりに及んだ空白期間と、実に11年2カ月ぶりとなる国内復帰。前回ロシア大会後の4年間で、長友佑都は意識して2つのターニングポイントを自らのキャリアに刻んだ。
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空白期間とは試合にいっさい出られなかった時期を指す。トルコの強豪ガラタサライで3シーズン目を迎えていた2020年2月。外国籍選手の人数規定で登録を外れた長友は契約満了で退団する同年6月末まで、ガラタサライの一員でありながら公式戦のピッチに立つ資格を失った。
出場機会を重視するのであれば、ガラタサライからの実質的な戦力外通告を受け入れた上で、冬の移籍期間中に新天地を探していたはずだ。それがイスタンブールに残り、ガラタサライの練習にだけ参加した理由を、長友は「インプット」や「自己投資」という言葉に帰結させている。
「まずは移籍期限があるなかで、ヨーロッパで自分が求めるレベルの高い移籍ができないまま、期限が過ぎてしまったということ。いろいろな選択肢がもちろんありましたけど、残って戦おうと思ったのはいままで自分ができなかったインプットの部分といいますか、自己成長という意味で自分自身への投資が必要だった時間だと思えたからです。それまでは日本代表の試合だけでなく、ガラタサライでもチャンピオンズリーグやリーグ戦にほとんど出場させてもらっていたので、そこでできなかった自分自身へのインプットというものをしっかりやいたいと思って残る決断をしました」
ほどなくして世界中がコロナ禍に見舞われ、トルコを含めたヨーロッパの戦いも長期中断を余儀なくされた。自宅待機中に古巣・FC東京のオンラインイベントに参加した長友は、日本へなかなか伝わってこなかった当時の近況を、らしさを満開にしながら語っている。