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久保建英 2年前

久保建英、復帰戦のパフォーマンスはどうだった? 突然の出番、W杯への影響は?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

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ラ・リーガ第14節。セビージャ対レアル・ソシエダが現地時間9日に行われ、1-2でアウェイチームが勝利した。サッカー日本代表MF久保建英はベンチスタートも、味方の負傷により10分から登場。2人少ない相手に対し積極的なプレーを披露し、攻撃を活性化させていた。(文:小澤祐作)


好ゲームを予感も試合はまさかの…


【写真:Getty Images】

 残念ながら、面白みに欠ける試合となってしまった。

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 立ち上がりの内容こそ、好ゲームを予感させるものだった。セビージャは4-3-3の守備陣形でレアル・ソシエダの中盤をうまく潰しながら、テンション高く前からボールを奪いに行く。これを受けたラ・レアルはショートパスで回避を試みるもらしくないパスミスを連発。たまらず前に蹴り出す場面も散見された。

 その一方、ソシエダは守備で奮闘。切り替えを素早く行うなど、流動的なセビージャにそれほど大きな決定機を作らせなかった。お互いにここ最近結果を残せておらず、この試合でなんとか流れを変えたいという意地を見せていた。

 そんな中で先に試合を動かしたのはソシエダだった。20分、それまで完全に消されていたマルティン・スビメンディが一瞬空き、前向きでボールを受けると、ミケル・メリーノに縦パスを送る。そしてメリーノからアレクサンダー・セルロートにラストパスが渡り、大型FWがチップキックでゴールネットを揺らした。劣勢に追い込まれるも、粘り強く耐え、ワンチャンスを仕留める。今季のソシエダを象徴するような一発だった。

 試合が“壊れた”のはこの後のこと。28分にイバン・ラキティッチが、34分にタンギ・ニアンズがそれぞれレッドカードを貰ったのだ。そしてニアンズ退場のわずか2分後、ソシエダはブライス・メンデスの得点でリードを広げている。結果論にはなるが、この時点で勝負はあったと言えるだろう。

 セビージャは前半終了間際にラファ・ミルが1点を返したが、やはり9人対11人ではどうしても前に出られない。後半は、自陣深くに引くセビージャとリスクを冒さずボールを動かすソシエダという、立ち上がりとは真反対の消極的な展開となってしまった。ちなみに後半、ソシエダの支配率は80%以上だった。

 観る側からすると物足りない一戦となったが、ソシエダからすると、3戦未勝利の中、アウェイで危なげなく勝利を奪えたのは大きい。これで暫定ながら順位を3位まで浮上させた。

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