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天皇杯JFA第102回全日本サッカー選手権大会、ヴァンフォーレ甲府対サンフレッチェ広島が16日に行われた。1-1のまま延長戦を含めた120分を終え、PK戦の末に甲府が頂点に立った。あとわずかのところでタイトルに手が届かなかった広島。ルーキーながらチームの中心選手に成長した満田誠は、大一番ならではの緊張感を感じていた。(取材・文:元川悦子)
J2対J1となった天皇杯決勝
2022年カタールワールドカップ(W杯)が11~12月に行われる影響で、10月16日に日程が前倒しされた第102回天皇杯決勝。日産スタジアムで行われた大一番のカードは、ヴァンフォーレ甲府対サンフレッチェ広島というJ2対J1の顔合わせとなった。
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「格上の広島優位」という見方が大勢を占めたが、実は彼らはJリーグ発足以降、5回ファイナルの舞台に立ちながら、一度も天皇杯をつかめていない。東洋工業時代を含めると8回決勝で敗れている。長年の「負の歴史」を打破するためにも、ミヒャエル・スキッベ監督率いるフレッシュな集団には大きな期待が寄せられた。
とはいえ、北海道コンサドーレ札幌、サガン鳥栖、アビスパ福岡、鹿島アントラーズとJ1勢4チームを撃破してここまで辿り着いた甲府は一筋縄ではいかない相手。昨年までシンガポール代表監督を務めていた吉田達磨監督はジャイキリ術を熟知している。徹底した広島対策を講じてくると目された。
案の定、前半の広島は金縛りに遭ったかのように自分たちらしさを出せなかった。普段の彼らは最前線のドウグラス・ヴィエイラを起点に、2列目の満田誠、森島司が縦や斜めの動きを使いながら敵陣に侵入する。圧倒的な走力と推進力で敵を脅威に陥れ、この3人、あるいは川村拓夢らがゴールを奪う。ただ、この試合では5バックにして徹底的にスペースを消してきた甲府に自由を奪われる格好になったのだ。