フットボールチャンネル

横浜F・マリノスを破り「監督冥利に尽きる」。5戦ぶり勝利のガンバ大阪、J1残留へ望みつなぐ

シリーズ:Jリーグ補強診断 text by 編集部 photo by Getty Images

ガンバ大阪 最新ニュース


【写真:Getty Images】



ガンバ大阪、アウェイで首位・横浜F・マリノスを撃破

 明治安田生命J1リーグ第32節が8日に行われ、敵地に乗り込んだガンバ大阪は横浜F・マリノスに2-0で勝利を果たした。



【今シーズンのJリーグは「DAZN for docomo」で!
いつでもどこでも簡単視聴】


 序盤の8分にコーナーキックの流れから先制したガンバは、全員守備でマリノスの猛攻をしのぎ、リードを守り切った。終盤にもセットプレーの流れから加点してリーグ戦5試合ぶりの勝ち点3を獲得している。

 J1残留に望みをつなぐ、貴重な勝ち点3にもなった。ガンバを率いる松田浩監督は「守る時間が多い試合でしたけれども、選手は90分間、集中を切らさず本当によく戦ってくれたなと。選手に感謝したい気持ちでいっぱいです」と敵地での勝利を喜んでいた。

 相手にボールを持たれてもタイトな守備ブロックを敷いて耐え、セットプレーに活路を見出したのは事前のプラン通り。マリノスが苦手とするシチュエーションで、少ないチャンスを確実に生かした。

 松田監督は「弱点の中の1つに、ファーサイドからの折り返しというのがあると思いますし、そこにダワンというそういうもの(折り返し)が得意な選手がいた」と、ファン・アラーノが先制点を奪った場面でアシストを記録したブラジル人MFを称えた。

 試合の流れを大きく代えた先制点のスコアラー、ファン・アラーノは「昨日、チームでセットプレーの確認をして、似たようなシーンがあった。でも、昨日の練習では決めきれなかった。今日の試合で同じような状況がもう一度起こって、そこできっちりゴールを決められたのは良かったし、チームの戦う姿勢がすごく良かったと思う」と明かす。

 分析の結果、FW宇佐美貴史がディフェンス陣の頭を越えるコーナーキックを蹴り、ダワンが折り返し、ゴール前に詰めた選手がシュートを決めるところまで想定できていた。ファン・アラーノの先制弾はただのラッキーパンチではなかったのである。

 相手にボールを握られる厳しい展開が予想された中でも、ピッチに立つ11人が各々に与えられた役割を全うし、狙い通りの形でチャンスを生かし切って勝つことができた。ガンバにとっては会心の勝利だ。

 松田監督は「歳をとって、(監督として経験した)試合数が多いだけに、これまでも何度かこういう試合がありました」と語るが、やはり喜びを隠せない。

「大一番で、これだけの仕事をした。選手には『注目されているんだから目立ってこい。我々の力を示せる、こんな絶好のチャンスはない』と伝えて試合を始めましたけど、こういう試合をやってくれると本当に監督冥利に尽きますね」

 ガンバは勝ち点を「33」に伸ばし、暫定ながら16位に上がった。勝ち点差1で17位の清水エスパルスは消化試合数がガンバよりも1試合少ないため安心はできないが、J1自動残留圏内まで1ポイントに迫っている。

 次節は3週間後の10月29日に行われる、ジュビロ磐田との残留争い直接対決。そして11月5日の鹿島アントラーズ戦でシーズン最終戦を迎える。難しい試合が続くが、首位マリノス相手の勝利を弾みに、J1残留を果たすことができるだろうか。

(取材・文:舩木渉)

【了】

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!