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リスクが高い? 10代で欧州移籍した日本人選手5人。その後どうなった? 海外挑戦した逸材たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

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 かつてはJリーグや日本代表で実績を残した選手が欧州に挑戦するのが一般的だったが、現在ではJ2から海を渡る例も少なくない。早い段階で海外に挑戦するという決断は、将来的なステップアップの可能性と、適応できずにキャリアを難しくさせるというリスクの両方を抱える。もちろん、それぞれが抱える事情は違うが、先人たちの例は今プレーしている人たちの教訓になるだろう。今回は、過去に10代で欧州リーグに移籍した5選手を紹介する。



  

森本貴幸

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【写真:Getty Images】

生年月日:1988年5月7日
移籍時期:2006年7月(18歳)
移籍:東京ヴェルディ→カターニャ(イタリア)


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 15歳の少年が一躍時の人となったのは、2004年3月のこと。東京ヴェルディジュニアユースに在籍していた森本貴幸はジュビロ磐田戦に途中出場し、当時のJリーグ最年少出場記録(15歳10ヶ月6日)を打ち立てている。そのシーズンは4得点を挙げてJリーグ最優秀新人賞を受賞し、大きな注目を集めた。

 およそ2年半、ヴェルディでJリーグ通算46試合に出場した森本は、18歳となった数か月後にセリエAに昇格したカターニャへの期限付き移籍を決める。長期的な育成プランもあり、最初の2シーズンはリザーブチームでプレーすることも多かったが、08/09シーズの中盤にチャンスを掴んだ。このシーズンにリーグ戦7得点、翌シーズンは5得点をマーク。2010年には南アフリカワールドカップの日本代表メンバーに選出されている。

 しかし、その後のキャリアは下降線をたどる。11年1月には膝の手術を行い、同年7月にレンタル移籍したノヴァーラでも調子は戻らず。12/13シーズンは復帰したカターニャで公式戦8試合の出場に終わり、シーズン終了後にUAEのアル・ナスルへ渡っている。

 2013年には日本へ戻ってジェフユナイテッド千葉、川崎フロンターレ、アビスパ福岡に在籍し、2020年からはギリシャ、パラグアイでもプレーした。2021年6月からは無所属の状態が1年近く続いたが、昨年5月に台湾の台中フトゥーロに加入している。和製ロナウドと呼ばれ、イタリアでフィリッポ・インザーギを思わせるポテンシャルを見せた男は、まもなく35歳となる。

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