日本サッカー協会は31日、JFA技術委員会を開催した。W杯でのグループリーグ敗退を受けて将来的な強化策を話し合った。委員会終了後には記者ブリーフィングが行われた。
山口隆文育成担当技術委員長は、これから育成していくべき人材についてこう説明した。
「逞しい個、自立した個が組織的、なおかつハードワークしなければW杯を手にできないことがわかった。育成としては、逞しい個を作るという一言に尽きると思います」
山口氏の言う、「逞しい個」とは何なのだろうか。
「ピッチの中で、自分で考えて行動できる、堂々とプレーできること。自立した選手を育てなければいけない中で、どういうコーチングを心掛けて行くべきか。どういうことを心掛けてトレーニングしていくべきか。日本中のトレーニングの風景を変えていかないといけない」
更にこう続ける。
「ダラダラした練習や心拍数の低い試合だとそれに馴染んでしまう。そういった意味ではザッケローニ監督が言ったようにインテンシティ、強度を上げていかないといけない。そしてクオリティを上げていかないといけない。育成年代のトレーニングの風景を変えていく必要がある。世界基準に沿ったトレーニングのあり方ということで、常に集中したトレーニングをやらなければならない」
5大会連続でW杯に出場した日本代表。これは国内での育成の成果とも言えるだろう。だが、今回のW杯で強豪国は日本を上回るスピードで進化していることがわかった。日本もこれまでの育成を継続しつつ、山口氏の言うように「風景を変える必要」があるのかもしれない。
【了】
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