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Jリーグ 10年前

無失点記録は途絶えるも集中は切らさず。安定したセーブを披露した浦和の守護神・西川周作

J1の無失点記録を更新した浦和レッズ。失点を喫し記録は途絶えたが、GK西川はこの日も奮闘。最後まで集中を切らさず、2失点目は決して許さなかった。

text by 青木務 photo by Asuka Kudo / Football Channel

鹿島・柴崎の強烈な一発で無失点記録はストップ

無失点記録は途絶えるも集中は切らさず。安定したセーブを披露した浦和の守護神・西川周作
前半30分、柴崎岳が同点ゴール【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】

 前節、J1新記録の7試合無失点という記録を打ち立てた浦和レッズ。この日の鹿島アントラーズ戦の最注目ポイントは、この記録を更新できるのかという点だろう。今シーズンから浦和に加入したGK西川周作が守護神として立ちはだかり、守備陣も危険な局面で身体を張れるファイターばかり。チーム全体の連動も組織的で、上積みしてきたその守備力はやはりダテではない。

 しかし、記録とは必ず途絶えるものだ。それを最もよくわかっていたのは、西川だった。試合前から「もちろん記録は伸ばしたいが、チームのために勝つことをまず考える」とコメントしており、たとえゴールを奪われたとしても浮き足立ってはいけない。むしろ失点した時に、その後どのようなパフォーマンスを見せられるかが大事だった。

 先制したのは浦和だった。高精度の左足でゴールを演出し続ける柏木陽介が蹴ったCKをきっかけに、最後は混戦を興梠慎三が押し込んだ。

 だが前半30分、鹿島が速攻を仕掛ける。柏木の縦パスを鹿島の若手センターバック・植田直通がインターセプト。土居聖真、ダヴィと繋いで右サイドのスペースに走り込んでいた柴崎岳へボールが渡る。柴崎は中の状況も確認しつつシュートを選択。右足を振り抜くと、ニアサイドの上に突き刺す強烈な一撃を沈め同点に追いついた。ボールをカットしてからゴールを奪うまでのスピードや、その中でプレーに関与した選手の正確な判断など、鹿島らしい鋭いカウンターだった。

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