成長著しい内田達也
福岡戦に続いて2列目で起用されたパウリーニョの2得点を含めて、今季チーム最多の5得点を奪って、群馬に圧勝したG大阪。今季初黒星を喫した神戸戦の反省を生かしたカウンター対策と、新布陣は2連勝という結果をもたらした。
「攻撃はみずもの。突然取れなくなることもあるし、今日も後3点ぐらいは取れた」。長谷川健太監督は、安易に合格点を与えようとはしないものの、福岡戦を含めれば2試合で計8得点。群馬戦の5得点で得点数でもリーグ最多に浮上し、他チームが羨む前線のタレントは本来の力を発揮しつつある。
好調な時ほど、筋肉系のトラブルでチームを離れがちなパウリーニョが今後も「安定稼働」するならば、「パウロ(パウリーニョ)を生かすボールの動かし方を考えている」と話す二川孝広とのホットライン(群馬戦でも2アシストと二人の関係性は良好だ)は常に相手チームの脅威になるだろう。
ただ、群馬戦の快勝の影に、6月以降チームが抱えるであろう不安材料が確かに見え隠れした。
愛媛戦を最後にチームを離れる遠藤保仁と今野泰幸不在時のボランチ問題だ。
神戸戦では、相手の激しいプレスもあってミスも目立った内田達也は、福岡戦と群馬戦を見る限り、独り立ちの目処が付きつつある。「今日ぐらいプレスが緩ければ、やれて当然。ガンバのボランチとしてはもっとやらないといけない」とクレバーな内田だけに、一向に満足感は見せない。2試合続けて内田の縦パスがスイッチとなって得点が生まれるなど、攻撃面でも積極性が見えている。
【次ページ】パフォーマンスが上がらない明神智和