セルティック(古橋亨梧・旗手怜央・前田大然・井手口陽介)最新ニュース
数多くの激闘が繰り広げられた2021/22シーズンが幕を閉じた。欧州各国でプレーする日本人選手たちは、果たしてどのような活躍を見せたのだろうか。今回は、スコットランドのセルティックに所属する前田大然のシーズンを振り返る。(取材・文:舩木渉)
前田大然、セルティック移籍1年目で大躍進
選手としての飛躍を目指しての海外移籍は、大きな成長のチャンスであると同時に、それ相応のリスクも孕んでいる。
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例えば新しい生活環境に馴染めるのか、日本とは違うサッカーのスタイルに適応できるのか、言葉が通じない中で周囲との人間関係を築けるのかといった心配事はいくらでも思いつく。
そして、冬の市場での欧州移籍には完成されたチームに入っていく難しさも加わる。春秋制のJリーグと、ほとんどの国で秋春制が導入されている欧州サッカー界の間での移籍で乗り越えなければいけない特有の問題とも言えるだろう。
だが、前田大然に限ってはこれまでに挙げたようなリスクが小さい移籍になった。J1で23得点を挙げて2021シーズンのJリーグ得点王に輝いた快足ストライカーは、横浜F・マリノスからスコットランド1部の強豪セルティックへ期限付き移籍する。
「練習はすごくハードだったので、体的にはキツかったですけど、練習メニューがマリノスと一緒だったので、すんなり入れたかなと思います」
今年1月下旬、日本代表に合流した前田は新天地での最初の1ヶ月をこのように振り返った。
セルティックの練習メニューが「マリノスと一緒だった」のは、指揮を執るのがアンジェ・ポステコグルー監督だったから。マリノスで前田の秘められし得点力を引き出したオーストラリア人監督は、スコットランドでもJリーグ時代と同じ哲学を貫いたアタッキング・フットボールを展開していた。
故にチームのサッカースタイルもマリノスと変わらず、練習メニューも同じ。前田にとって2度目の欧州挑戦であるうえ、ポステコグルー監督からの確固たる信頼をつかんだ状態での移籍であったことが、スコットランドでの活躍を大きく後押しした。