「ブラジルのサッカー界をもっと組織立たせることが、才能の保護につながる」
――君は戦術面と技術面で今日のブラジルサッカー界よりも随分と上回っている欧州からブラジルに戻ってきた。今のブラジルサッカー界をどう見ているのか?
カカー「ブラジルサッカー界はいくつかの変化を必要としていると思うね。僕が見ていて思うのは、ブラジルのシーズンのカレンダーの問題だ。これによって大会中に選手たちの技術的なレベルが影響を受けている。
もちろん、僕が語っているのはこうした表面的な事柄だけど、もっと根源的なところを変えていく必要があるだろうね。ブラジルは素晴らしいタレントを生み続けているし、それ故にブラジル代表にも数多くのいい選手がいることになる。ブラジルのサッカー界をもっと組織立ったものにすることで、こうした才能を保護することにつながると思う」
――11年前に君はサポーター集団から厳しい批判を受けていた中で、サンパウロからACミランに移籍した。あれ以降、素晴らしい経歴を得ながらサンパウロに復帰してきたが、サポーターとの関係はどうなると思う?
「確かに全てのサンパウリーノ(サンパウロサポーター)ではないものの、一部のサポーターには批判されていたが、僕は様々なことを学び、成長し、そして成熟したと思う。そのことを分かってくれているサポーターたちが今日の僕のお披露目を積極的に盛り上げてくれたと思う」
――君がサンパウロから移籍してからの11年でサッカーは随分と変わったと思うが、君自身のサッカーについてはどう変化したと位置づけているのかな?
「僕はピッチ内でより成熟し、より経験を積んできたと思う。あの若かった頃よりも試合の流れを読む目も得たし、より良きプレーを選択出来るとも思う。そのことが、あの当時とは少し僕のプレースタイルも変えたんじゃないかな。
若い頃はもっと積極的に仕掛けていたし、確かにそれも素晴らしいプレーなんだけど、今は経験を積んだことでもっと試合中に落ち着いているし、様々なプレーを選択する醍醐味も分かっているつもりだ」