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セリエA 10年前

カカーが語るMLS挑戦の理由と母国に求める変革「ブラジルは目先のことばかり。最高のお手本はドイツ」

ミランを退団し、MLSへの挑戦が決まったカカー。移籍先は2015年に新設のため、今年の残りはサンパウロへ期限付き移籍となる。古巣への復帰となり、記者会見に応じた。新たな挑戦、そしてW杯で苦しい戦いを強いられたブラジルサッカーへの質問が続いた。

text by 下薗昌記 photo by Masaki Shimozono , Kazhito Yamada / Kaz Photography

「ブラジルのサッカー界をもっと組織立たせることが、才能の保護につながる」

カカーが語るMLS挑戦の理由と母国に求める変革「ブラジルは目先のことばかり。最高のお手本はドイツ」
ACミランを退団し、MLSへの挑戦が決まったカカー【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

――君は戦術面と技術面で今日のブラジルサッカー界よりも随分と上回っている欧州からブラジルに戻ってきた。今のブラジルサッカー界をどう見ているのか?

カカー「ブラジルサッカー界はいくつかの変化を必要としていると思うね。僕が見ていて思うのは、ブラジルのシーズンのカレンダーの問題だ。これによって大会中に選手たちの技術的なレベルが影響を受けている。

 もちろん、僕が語っているのはこうした表面的な事柄だけど、もっと根源的なところを変えていく必要があるだろうね。ブラジルは素晴らしいタレントを生み続けているし、それ故にブラジル代表にも数多くのいい選手がいることになる。ブラジルのサッカー界をもっと組織立ったものにすることで、こうした才能を保護することにつながると思う」

――11年前に君はサポーター集団から厳しい批判を受けていた中で、サンパウロからACミランに移籍した。あれ以降、素晴らしい経歴を得ながらサンパウロに復帰してきたが、サポーターとの関係はどうなると思う?

「確かに全てのサンパウリーノ(サンパウロサポーター)ではないものの、一部のサポーターには批判されていたが、僕は様々なことを学び、成長し、そして成熟したと思う。そのことを分かってくれているサポーターたちが今日の僕のお披露目を積極的に盛り上げてくれたと思う」

――君がサンパウロから移籍してからの11年でサッカーは随分と変わったと思うが、君自身のサッカーについてはどう変化したと位置づけているのかな?

「僕はピッチ内でより成熟し、より経験を積んできたと思う。あの若かった頃よりも試合の流れを読む目も得たし、より良きプレーを選択出来るとも思う。そのことが、あの当時とは少し僕のプレースタイルも変えたんじゃないかな。

 若い頃はもっと積極的に仕掛けていたし、確かにそれも素晴らしいプレーなんだけど、今は経験を積んだことでもっと試合中に落ち着いているし、様々なプレーを選択する醍醐味も分かっているつもりだ」

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