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柴崎岳はいつまで使われるのか? サッカー日本代表、中盤をめぐる争いに変化。背番号7が抱える問題とは

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

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【写真田中伸弥】



柴崎岳が抱える問題とは…

 サッカー日本代表は10日、キリンカップサッカー2022でガーナ代表と対戦し、4-1で勝利した。柴崎岳は消化試合だった3月のベトナム代表戦以来、3試合ぶりに先発起用された。



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 パラグアイ代表戦では鎌田大地と原口元気が、ブラジル代表戦では田中碧と原口元気がこのポジションで先発した。原口はブンデスリーガで見せるようなアグレッシブなプレッシングでネイマールにも怯まずチャレンジし、鎌田や久保はゴールを奪うなどの活躍で、それぞれの特徴を発揮していた。

 そんなライバルたちの活躍とは対照的に、4-3-3のインサイドハーフでプレーした柴崎はアピールを成功させられなかった。後ろから攻撃を組み立てる精度の高いキックは日本代表MF陣においてもトップレベル。しかし、トランジションの局面では問題を露呈していた。味方がボールを失う、もしくは奪った際のアクションが一瞬遅れる。この一瞬がトップレベルの戦いでは命取りで、特にネガティブトランジションにおいてはガーナ代表のカウンターを受ける一因となっていた。

 攻撃的なカードとしては、鎌田や久保がこのポジションでプレーできることを証明した。中盤の攻防や味方を追い越していく動きは原口に分があり、負傷のため離脱した守田英正もこのタイプに近い。一方、柴崎はインサイドハーフに求められるこういったプレーを得意としていない。試合の途中から前線に飛び出していくシーンが少し増えたが、ガーナ代表を脅威にさらすには至らなかった。

 ブラジル代表戦で田中碧が何度も股にパスを通され、インテンシティ不足を露呈したように、ワールドカップ本番でドイツ代表やスペイン代表と戦う上で、トランジションの速さやボールにアプローチするスピードはインサイドハーフにとって生命線となる。来日から日も浅く、コンディションも万全とは言えないガーナ代表との一戦でのパフォーマンスを見る限り、柴崎をワールドカップに連れて行くのは難しいのではないだろうか。

 田中もアジア相手では目立たなかった弱さを露呈しつつあるが、ワールドカップメンバーを争う上で、柴崎は徳俵に追い込まれた感がある。卓越したプレービジョンとキックの技術は捨てがたいが、それを発揮するためにも改善が必要だ。

【了】

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