サッカー日本代表 最新ニュース
【写真:Getty Images】
課題が残るU-21日本代表
サッカーU-21日本代表は3日、AFC U23アジアカップでU-23UAE代表と対戦し、2-1で勝利した。アジアの頂点を目指す大舞台の初戦でなんとか勝利を収めたものの、今後の戦いに不安を残す内容となっている。
【U-21日本代表 AFC U23アジアカップはDAZNで全試合生中継!
いつでもどこでも簡単視聴】
立ち上がりから不安を露呈した。2分、チェイス・アンリが不用意な浮き球のパスを送り、ピッチ中央でボールを失う。決定機には至らなかったが、数的不利のカウンターを受けてしまった。
中盤の松岡大起や藤田譲瑠チマ、SBの内野貴史と加藤聖はつねに相手のプレッシャーを受けた状態でパスを受けていた。ビルドアップの起点となるべきセンターバックの鈴木海音とチェイス・アンリはボールを運ぶ動きも、相手を引き付ける動きも少ない。センターバック自身がフリーの状態にもかかわらず味方にパスをつけると、受け手は相手に寄せられている。16分のシーンでは松岡が鈴木に何かを要求しているシーンが映し出されている。
鈴木彩艶はキックの技術を持ち合わせるGKだが、センターバックの2人はボールをもらうためのポジショニングを取らず、アンカーの松岡大起が降りてこないとパスはつながらない。松岡がボールを持っても2人はパスを受けられない位置に立っているので、松岡が狙われる。松岡が降りているので、失ったときには中盤にスペースが生まれ、ショートカウンターを浴びてしまう。
相手は3トップなので、センターバックの1枚はフリーでボールを受けられるはずだが、松岡が降りてこないとボールを動かせないという現象が起きていた。こうした状況が生まれているにもかかわらず、U-21日本代表は自陣からボールをつなぐことに固執したため、何度もボールを危ないエリアで失っていた。
2人のセンターバックは高いポテンシャルを持っているだけに、歯がゆい試合内容になってしまった。
U-21日本代表の1点目は相手のミス絡みで、鈴木彩艶のPKセーブがなければ同点となっていた可能性もあった。それだけに、大きな課題を見つけながらも勝ち点3を拾ったことはポジティブに捉えられる。U-21日本代表には能力の高い選手が集まっているだけに、この課題を乗り越えることができれば、高みへ到達することができるだろう。
【了】