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進化した鎌田大地がサッカー日本代表の中盤でキーマンに? フランクフルト監督が「君が一番重要な選手」と称えた能力を発揮できるか

text by 編集部 photo by Getty Images

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鎌田大地
【写真:Getty Images】



鎌田大地、日本代表で自らの価値を証明できるか

 サッカー日本代表は2日、キリンチャレンジカップ2022でパラグアイ代表と対戦する。



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 この試合ではカタールワールドカップアジア最終予選で中盤におけるキーマンの1人だったMF守田英正を起用することができない。同選手は左ふくらはぎの違和感により合宿初日から別メニュー調整が続き、パラグアイ戦前日も全体練習には混ざらなかった。

 森保一監督は4-3-3をベースに戦う方向のため、中盤の選手構成を変えざるを得ない状況だ。守田の代わりに起用される選手の候補はMF柴崎岳やMF原口元気、MF鎌田大地らになるだろう。

 ただ、柴崎は所属クラブでの活動を終えて日本代表の練習に合流したのが5月31日で、チーム練習には1日しか参加できていない。よってパラグアイ戦でいきなり先発出場するのは難しい状況と言える。

 これまでの起用状況などを考慮すれば、原口がパラグアイ戦でインサイドハーフに入る可能性が高い。初日の練習からキレのある動きを披露していた31歳は、アピールに燃えているはずだ。

 もちろん鎌田にチャンスがないわけではない。約半年ぶりの日本代表復帰で守田やMF田中碧らを追う立場になったのは間違いないが、フランクフルトのUEFAヨーロッパリーグ(EL)優勝に貢献して評価を高め、これまで以上に大きな期待を背負う選手の1人になった。

 森保監督は鎌田の起用法について「トップ下やインサイドハーフを考えている」としつつ、サイドハーフやボランチ、1トップでのプレーも可能だとして幅広い役割での活用を検討しているところ。今回の4連戦はカタールワールドカップに向けてこれらの可能性を見極めていく大事な期間になる。

 鎌田自身も「4-3-3にも守備的、攻撃的と同じフォーメーションでも少し違いがある。自分は昔からインサイドハーフをやりたいと言っていたし、実際にフランクフルトでも5-3-2のインサイドハーフで出たこともある。僕自身も全然できるポジションだと思っています」と中盤インサイドハーフでのプレーに意欲を覗かせていた。

 ELというタイトルが「一番の収穫」という鎌田は、昨季に比べてゴールやアシストの数字が減っても「同じポジションながら違う役割を任され」たことで、「すべてが良くなった」と実感している。以前から「自分は『6番』や『8番』」とインサイドハーフとしてのプレーを思い描いており、理想に近づきつつあるのである。

「守備に厳しくて、攻撃よりも守備という監督でした。ただボールを奪いにいくところだけじゃなく、正しいポジションに立ち返るとか、正しいポジション取りをするとか。それってなかなかできない選手が多くて、難しいんですけど、監督がそういう画面に映らないところも評価してくれたので、僕自身も守備をするモチベーションになっていました」

 今季の鎌田にとって最も大きな変化は、守備でより負担の大きい役割をこなせるようになったこと。フランクフルトのオリバー・グラスナー監督からも「ELのバルセロナ戦やウェストハム戦でも『君が自分たちの守備で一番重要な選手だった』と言ってもらえていた」という。

 これまではテクニカルな『10番』タイプに見られがちだった鎌田は、半年ぶりにメンバー入りした日本代表で『8番』や『6番』に進化した姿を証明できるだろうか。ドイツの名門で主力を張る25歳が4-3-3のインサイドハーフに対応できるなら、カタールワールドカップでベスト8進出を目指す日本代表にとっては大きなアドバンテージになる。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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