「子、孫、ひいては曾孫にまで語り継ぐだろう」
ブラジル代表との準決勝を終えて、翌朝の7月9日付のビルトの一面が全てを表していた。次の見出しで、ただ「7:1」という数字と、ケディラに飛びつき雄叫びを挙げるクロースが全面に掲載されている。
「言葉はいらない!(Ohne Worte ! )/ ビルト(Bild)」
もはや批判はどこにも見当たらない。ビルトは試合後の採点で、ドイツ代表全選手に対して最高点である「1」を付与した。先発陣だけではない。後半から途中出場して2ゴールを決めたシュールレ、メルテザッカー、そして正直なところ何もしなかったドラクスラーにさえ、「1」が与えられている。
ビルトはブラジルW杯準決勝でブラジル代表を7-1のスコアで下した一戦を、「永遠の勝利」と形容した。
「ブラジルサッカーの歴史の中で、最も大きな敗北である」としながら、「これから我々は子、孫、ひいては曾孫にまで語り継ぐだろう」と記している。
「向こう百年に渡って、人はこの試合を忘れないだろう」
W杯の準決勝という大舞台で、開催国であり王国のブラジルを相手にしての圧巻の勝利であることを考えれば、ビルトの反応に異論を唱える者はいないだろう。
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