サッカー海外日本人選手 最新ニュース
サッカーの母国・イングランドに、日本にルーツを持つ日本人の兄弟がいる。兄の小橋エンスリン海(かい)は、チャールトン・アスレチックU-16に、弟の小橋エンスリン博(ひろ)はU-13チームに在籍している。将来のサッカー日本代表候補になりうる逸材はどのような選手なのか。今回は弟へのインタビューから選手像に迫る。(取材・文:加藤健一)
イギリスで26位のスピード
イギリス人の父と日本人の母を持つ小橋エンスリン博は13歳。177cmという体躯は、チームでGKに次いで2番目に大きいと言う。3歳上の兄を追うようにチャールトン・アスレチックのアカデミーの一員となったのはおよそ1年前だった。
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チャールトンのアカデミーは、アーセナルやチェルシーといったビッグクラブにも決して劣らない評価を受けている。博が在籍するU-13チームは今季、チェルシーやウェストハム、トッテナムといったプレミアリーグに所属するクラブにも勝利している。博自身もU-13サリー州代表としてプレーしている。兄同様、日本でプレーした経験はないが、日本語を話すことはできる。
サッカーを始めた当初はストライカーを務めていたが、本人曰く「ゴールが決められなかった」という。U-10チームの監督に勧められセンターバックにコンバートされると、自身の特徴が活きるようになった。チャールトンではFWでプレーすることもあるが、メインのポジションはセンターバックとなっている。
チーム随一のスピードを持つ自身が武器とするのは1対1の守備だという。
「(兄の)海と1対1をやっていたから長所になった。(掛け持ちで在籍する)陸上クラブで出た大会では、初めて出た200mでイギリス26位の記録を出したことがある。参考にしているのは(マンチェスター・ユナイテッドのラファエル・)ヴァランや(チェルシーのアントニオ・)リュディガーです」
小橋エンスリン博は2008年生まれで、2025年に予定されているFIFA U-17ワールドカップやAFC U-17アジアカップに参加できる世代。早ければ3年後に世界の舞台に立つ可能性がある。そう遠くはない話である。
3歳上の兄はチャールトンで2024年までの契約延長を勝ち取り、近い将来のトップチームデビューを目標に掲げる。その一方、スピードを武器にセンターバックとしてプレーする弟も、将来が楽しみなタレントである。
(取材・文:加藤健一)