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【写真:Getty Images】
ベトナム代表監督が激怒した理由とは?
ベトナム代表監督が、29日のサッカー日本代表戦に向けた前日記者会見の中で5分以上にわたって怒りをぶちまけた。
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カタールワールドカップアジア最終予選の最終戦に臨むベトナム代表は、「負傷し者も続出しており、さらに新型コロナ陽性者が出たことで戦力的には弱体化しているのではと憂慮している」というパク・ハンソ監督の言葉の通り20選手しか来日できなかった。
26日には入国時の検査でスタッフ1人が新型コロナウイルス陽性と判定されたと、日本サッカー協会(JFA)が発表。パク監督によれば、そのスタッフは監督の通訳だったという。
記者会見の中でベトナム人記者からチーム状況について質問されたパク監督は「ベトナムサッカー協会と日本サッカー協会は非常に有効的な関係にあると思っている。今後もこの友好関係が長く続くことを心から願っている」と述べたうえで、溜まった怒りを言葉に乗せて吐き出した。
「我々はアウェイの戦いに来たチームだ。なので開催国の防疫措置を遵守するのは我々の義務だと思っている。だが、あまりにも行き過ぎているのではないか。我々はベトナムの代表としてアウェイの日本に試合をしに来ているが、あまりにも行き過ぎた防疫措置によって不当な扱いを受けていると言わざるを得ない。非常にプライドが傷ついたし、主催国の日本に対して、ホームとしての配慮、そしてアウェイの国に対する尊重が足りないのではないかと、監督として思っている。
こういう状況で監督として抗議するべきと思い、私は抗議したが、すると防疫義務違反で3日間隔離すると言われた。このように不当な扱いを受けて抗議しただけで隔離をするなら、喜んで隔離されようではないか。いくらでも隔離されて構わない。代表監督として私が抗議をするのはチームのためにも当然なことだと思っている」
パク監督は、日本とベトナムで新型コロナウイルス陽性と判定される検査結果の数値基準に違いがあることも事前に説明を受けていなかったことにも不満を示した。また、同監督によれば入国時の検査で新型コロナウイルス陽性と判定された通訳スタッフは、正式なPCR検査の実施を求めたが、いまだ実現していないという。
「私は通訳がいないと選手たちと意思疎通を図ることができない。そういった意味でも、もう少し配慮してもらえないかと言ったが、これに対しても『NO』の一点張りだった。このような状況で我々のプライドは非常に傷つき、ベトナム代表監督として非常に残念な気持ちでいっぱいだ。もう少し配慮をしてもらえたらと思っている」
ベトナム代表は9試合を終えて1勝8敗と大きく負け越し、すでにアジア最終予選敗退が決まっている。さらにアクシデントが続出する中でも「日本のような非常に強いチームと戦うにあたって我々が置かれている状況は難しいが、最善を尽くしたい」とパク監督は述べていた。
日本代表と対戦する一戦は、29日の19時35分キックオフ予定となっている。
(取材・文:舩木渉)
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