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ジュニサカ 10年前

“ゴールへ向かう”シンプルな指導が乏しい日本の育成現場。これから求められるコーチング術とは?

サッカーというスポーツにおいて大切なことは得点を奪うことです。そのためには常にゴールを意識した、前を向いたプレーを心がけて、相手の脅威になる存在にならなければいけません。まずはジュニア年代から、そういった選手を生み出す育成をしていく必要があります。 そこで今回は池上正氏にお聞きした、前を向ける選手になるための育て方について紹介します。

text by 島沢優子 photo by ジュニアサッカーを応援しよう!編集部

『ジュニアサッカーを応援しよう!vol.30秋号』P037-041より一部転載

ゴールを意識する効用。前を向いてプレーする低学年

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【写真:ジュニアサッカーを応援しよう! 編集部】

 小学校低学年の子どもたちの試合などを見ていると、サッカーの本質に気づくことができるかと思います。よくいう団子サッカーなのですが、彼らはボールを持つと必ずゴールへ向かっていきます。

 相手がいなければどんどん前へ行くし、いればぶつかりはしますがそれでもこじ開けてでも前へ進もうとします。1年生などは本当に無駄のない動きをしますし、見ていてすがすがしいほどです。

 ボールをもらうときも同様です。子どもは相手がいると嫌なので、相手から離れてもらおうとします。「パス!パス!」と懸命に叫ぶ子を見ていると、案外スペースに立っていたりします。要するに、彼らは常にゴールの方向、前を向いてプレーしています。

 たとえ自陣にいても、いつもゴールを意識する。意識することによってプレーやその選択が攻撃的になります。そうなると、自ずとファーストタッチも前へ前へと効果的な場所にボールを落とすようになります。

 よく試合で「前を向かせるな!」と守備の選手に指示する声が聞こえますね。同様に、攻撃する選手には前を向くことを徹底させてください。

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