カタールワールドカップアジア最終予選の日本代表対中国代表が27日に行われ、日本代表が2-0で勝利を収めた。大量得点とはならなかったが、相手を押し込み、大きなピンチもなく勝ち点3を手に入れた。昨年10月のオーストラリア代表戦から定着した遠藤航、守田英正、田中碧の中盤トリオは、日本代表の強みとなっている。(取材・文:元川悦子)
「3人でやる一番のメリットは…」
【写真:Getty Images】
「『航なら大丈夫だ』ってコメントを試合前、(吉田)麻也君からもらいました」
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絶対的キャプテン負傷離脱の中、遠藤航は吉田からの熱い激励を胸に刻みつけ、キャプテンマークを巻いて27日の2022年カタールワールドカップ(W杯)アジア最終予選・中国戦のピッチに立った。
今回はその吉田と冨安健洋の両センターバックが不在。大迫勇也、長友佑都ら国内組もオフ明けで公式戦から遠ざかっている。さまざまな不安を抱える中、チームをコントロールすべき中盤の一挙手一投足は非常に重要だ。とりわけ、大黒柱・遠藤に託されるものは大きかった。
試合前に浅野拓磨の体調不良という一報が流れ、新たな不安要素も加わる中、始まった大一番。リー・シャオペン監督就任直後で出方の分からないと言われた中国がオードックスな4-2-3-1で挑んできたことが分かった。5バックでベタ引きしてきた昨年9月の前回対戦とは異なり、高い位置でプレスをかけようとしていた。
この戦術をいち早く察知した日本代表は確実に最終ラインから攻撃を組み立て、主導権を握る。時には遠藤や田中碧が最後尾まで下りてビルドアップに参加。田中と守田が左右のポジションを巧みに入れ替えながらリズムを作る。
「3人でやる一番のメリットは誰がどこのポジションを取ってもある程度、しっかりプレーできるところ。違和感なくやれるのがいいと思う」と遠藤も前向きにコメントしていたが、確かに3人の流動的かつ臨機応変な位置取りがチームにリズムと落ち着きをもたらしていたのは事実だろう。