【写真:Getty Images】
日本代表は今月27日のカタールワールドカップアジア最終予選・中国代表戦に向けて合宿を行っている。
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ボーフムに所属するFW浅野拓磨は日本代表合流直前のケルン戦で、ブンデスリーガでの今季初得点を挙げた。25日にオンラインで取材に応じた27歳の快足ストライカーは「代表に選ばれるまでに絶対1点欲しいなと個人的には思っていて、メンタル的には上向きに合流できたのかなと思う」と、明るい表情で語った。
昨年12月中旬に浅野は新型コロナウイルス陽性者の濃厚接触者となって隔離され、リーグ戦3試合の欠場を強いられた。年明けから実戦復帰を果たし、「パフォーマンスもよくないなと感じていた中での途中出場のゴール」は「僕にとって大きかった」と振り返る。
まだ「コンディションが上がってきている最中」だというが、森保一監督から日本代表に招集された。ワールドカップ最終予選の舞台でサンフレッチェ広島時代にも指導を受けた恩師からの信頼に応えるべく、浅野はやる気に満ちあふれている。
「スタートから出るか、途中から出るかは監督の中である程度プランがあるでしょうし、僕もどう使われても、代表のために全力でプレーすることで自分の武器を生かせる自信はある。あとはゴールを決めるか決めないかの世界かなと思います。
ボーフムでなかなか結果を残せない中で呼んでくれてるということで信頼してくれているのを感じますし、あとはそれを結果で返していくだけ。自信はあるし、その自信を全力でぶつけるだけかなと。周りの声はいろいろありますけど、特に気にせずやれるかなと思います」
今回はDF吉田麻也とDF冨安健洋が負傷のため不在で、浅野も「(日本代表にとって)1つの大きなタ-ニングポイントというか、特に応援してくれている人から『大丈夫か?』という声があるかもしれない」と理解している。しかし、アクシデントにも不安はないようだ。
「普段キャプテンをしている選手には本当にキャプテンシーがありますし、その選手がチームをまとめる役割を担っていると感じているので、間違いなく不安要素は生まれてきますけど、逆に言えば、そこに頼り切っている選手もいないと思います。
ここにいる選手たちはみんな1人ひとり自律性を持っていますし、あとはそれをどうチームで合わせていくか、誰が率先してやっていくかだけだと思うので、キャプテンがいなくなった状況であれば、他の選手たちの『自分たちがもっとやらないといけない』という意識は高まってきますし、それがチームを1つにする要素でもあるのかなと。
僕自身、キャプテンがいないことで少し不安要素もありますけど、逆に楽しみというか、わくわく感もある。1人ひとりが高い意識を持ってやっていって、試合が始まれば意識することでもないのかなと感じています」
浅野は「まずは自分がやれることに集中して、チームメイトを信頼してやっていきたいと思うし、他の選手もそうだと思います。自分がやりたいことを全力でピッチで表現するのに集中することがチームのためになっていく」とも語る。
4年前のロシアワールドカップに向けたアジア予選では、当時若手だった浅野が途中出場で結果を残してチームを救った試合もあった。年齢を重ねて立場も変わった“ジャガー”は、キャプテン不在の2試合で何を見せてくれるだろうか。周囲からの信頼に応えるべく、高い士気で準備を進める。
(取材・文:舩木渉)
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