テンションの高まる理由が複数存在した試合
両クラブのレジェンド的存在である、ロブソン・ポンテ氏とアルシンド氏を迎えて行われた試合前のセレモニー。それを包み込む多くの観客で埋められたスタンド、滑りやすくなった濡れたピッチ。そして興梠慎三の存在。
『Jリーグ20thアニバーサリーマッチ』と銘打たれた、J1第11節・浦和レッズ対鹿島アントラーズの対戦は、キックオフ前からテンションの高まる理由がいくつも積み重ねられ、そして試合はその通り熱気溢れる展開となった。
試合後に「疲れました。本当にテンパってました。前半は空回りしていました」と語った興梠が27分に警告を受けるなど、立ち上がりから球際のせめぎ合いは激しく、お互いに高いプレー強度を維持しつつも一つひとつのプレー精度は落ちなかった。非常に高いレベルで拮抗した試合が見られたと言えるだろう。
それだけに、試合を決めるゴールが誤審によって生まれたことが残念でならない。「これもサッカーだ」と言い切ってしまって良い問題ではないのは当然のこと。
ただ、何度も繰り返されてきている問題であることも確かだ。
2010年の南アフリカワールドカップでは、イングランド対ドイツの試合でランパードのシュートがクロスバーを叩き、真下に落ちたボールがゴールラインを割っていたがゴールは認められなかった。
最近では4日に行われたプレミアリーグ、ウェストハム・ユナイテッド対ニューカッスル・ユナイテッドの試合で、ニューカッスルのシセが放ったシュートをウェストハムのディフェンダーがゴールライン上でクリアしたとされたが、映像で確認するとボールは完全にゴールラインを超えていた。