かつてJリーグの第一線や世界で活躍した選手が、下部リーグで選手生活を過ごすケースは多い。2010年の南アフリカワールドカップで北朝鮮代表としてプレーしたFW鄭大世もその1人で、2021シーズンからFC町田ゼルビアでプレーしている。一時は現役引退も頭によぎったという37歳のベテランは、やりがいと悔しさを感じながらサッカーに情熱を注いでいる。(取材・文:元川悦子)
鄭大世は「まだまだイケる」
元Jリーガーの那須大亮氏が発起人となり、26日に横浜・日産スタジアムで行われた「ジャパンオールスター2021」では、現役選手とOBの混合2チームとユーチューバー最強メンバー・Winners(ウィナーズ)が三つ巴で戦った。
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ラモス瑠偉・風間八宏両監督が采配を振るい、カズ(三浦知良)が華麗なゴールを決める中、異彩を放ったのが鄭大世だ。
彼は風間監督率いるチームで1本目と3本目に出場。1本目は佐藤寿人が奪ったPKを確実に決め、3本目には山田大記のラストパスから右足を振り抜いた。J1で活躍する菊池流帆やジュビロ磐田のキャプテン・大井健太郎との競り合いにもひるむことなく強さを発揮。今季J2で控えに回ることが多かった選手とは思えない迫力と鋭さを見せつけた。
「こういうメンバーと一緒にやると『まだまだイケる』と思いますよね。ホント楽しかった」と本人も満面の笑みをのぞかせた。ちょうど1年前に清水エスパルスを契約満了になった際には現役引退もよぎったという彼だが、37歳になった今も向上心と負けん気は誰よりも強い。今季J2で33試合出場5ゴールと不完全燃焼に終わった分、来季は納得いくパフォーマンスを見せたいと大いに燃えている。