プレミアスポーツカップ(スコティッシュリーグカップ)決勝が現地19日に行われ、日本代表FW古橋亨梧が所属するセルティックはハイバーニアンに2-1で勝利して2年ぶりの優勝を飾った。2得点で自らにとっての欧州初タイトルを引き寄せた古橋は、ピッチ内外でチームメイトやファン・サポーターから確かな信頼を寄せられている。加入半年ながら、すでにレジェンドのような雰囲気すら漂い始めた。(文:舩木渉)
出場すら危ぶまれていながら…
試合終了の笛が鳴った瞬間、ベンチから駆け出した古橋亨梧はアンジェ・ポステコグルー監督に飛びつき、熱い抱擁をかわした。
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現地19日にプレミアスポーツカップ(スコティッシュリーグカップ)決勝が行われ、セルティックがハイバーニアンに2-1で逆転勝利。2年ぶりの優勝を果たした。古橋とポステコグルー監督にとっては欧州での初タイトルとなった。
戴冠の立役者となったのは古橋だ。しかし、リーグカップ決勝の出場は厳しいという見方もあった。今月9日に行われたUEFAヨーロッパリーグ(EL)のベティス戦で右太ももを痛めた日本代表ストライカーは、その後のリーグ戦2試合を欠場し、年内の復帰は難しいのではないかとすら思われていた。
ところがセルティックにとって2年ぶりのタイトルがかかった試合で先発メンバーに名を連ね、後半に2得点を挙げてチームを優勝に導いて見せたのである。ポステコグルー監督は「キョウゴは選手としてだけでなく、人間としても素晴らしい」と称えたうえで、リーグカップ決勝のハイバーニアン戦に向けた行動にも感銘を受けていたようだ。
「他の誰かが何を言おうと、彼の頭の中には、今日の試合(ハイバーニアン戦)でプレーすることしかなかった。怪我をした瞬間から、この日、この場所に立とうと、それだけを考えていたんだ」
セルティックは前線に負傷者が続出しており、古橋の他にもジョタやゲオルギオス・ジャコウマキス、アルビアン・アジェティといった有力なアタッカーが戦線離脱していた。そんな中、唯一リーグカップ決勝に出場できたのが古橋だった。
しかし、ポステコグルー監督が「彼は100%ではなく、私は彼ができる範囲でプレーしてくれることを祈っていたくらい」と明かしたように厳しい状態にありながら、タイトル獲得への執念でセルティックを頂点に導いた。