FC東京がアルベルト・プッチの招へいに動いていると報じられた。バルセロナのアカデミー(ラ・マシア)で重要なポストを務めたスペイン人指揮官は、どのような姿勢でアルビレックス新潟を率いてきたのか。条件さえ整えば、FC東京は新指揮官の下で成功をつかみ取ることができるかもしれない。(取材・文:ショーン・キャロル)
スペイン人指揮官のスタイル
FC東京はすぐにでも新監督としてアルベルト・プッチの就任を発表することになると見込まれている。11月6日の横浜F・マリノス戦に8-0の屈辱的大敗を喫したあと辞任した長谷川健太前監督に代わって、2022年はスペイン人指揮官がこのクラブを導いていくことになりそうだ。
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53歳の指揮官は過去2シーズンをJ2で過ごし、派手ではないが着実にアルビレックス新潟を作り変えてきた。最終的にトップリーグ復帰を果たすことはできなかったものの、北陸のクラブに好影響をもたらし、オープンな性格と魅力的なプレースタイルを志向してアルビレックスファンとの間に強固な関係を作り上げた。
新潟での仕事はプッチにとって初めての監督経験ではあったが、彼は過去30年間に豊富な経験を積み重ねてきた。20代前半から指導者キャリアをスタートさせ、バルセロナでスカウト、アカデミーコーチ、アカデミーディレクターとして11年間を過ごす。続いてガボン、アメリカ、スペイン、アンゴラでテクニカルディレクターやアドバイザーを歴任し、日本へやって来る前の2シーズンはニューヨーク・シティFCでアシスタントコーチを務めていた。
ラ・マシアで重要な役割を果たしていた人物らしく、自身の志向するプレースタイルを「ポジション、ポゼッション、パッション」と定義している。彼の指揮下でアルビレックスは、4-2-3-1でボールを保持し、積極的で攻撃姿勢のサッカーを展開していた。
新潟での1年目はその哲学を浸透させ結果を出すのにやや苦戦していた。