【写真:Getty Images】
日本代表は現地16日に行われるカタールワールドカップ・アジア最終予選のオマーン代表戦に向けて調整を続けている。
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その一戦に向けた取材の中で、MF原口元気はとても充実した表情を浮かべながら言葉を紡いでいた。前回9月に敗れたオマーン戦では先発出場するも、前半のみで交代に。だからこそリベンジに燃えている。
「個人的には悔しさが大きなパワーになると理解しているので、モチベーションが上がる要素が揃っている。いい感じで来ているかなと思っています」
10月に2-1で勝利したオーストラリア代表戦からはシステムが4-3-3に変わり、今月11日のベトナム代表戦でも新布陣を継続して2連勝。これも原口にとっては追い風になっているという。「もし4-3-3でやるんだとしたら、僕には大きなチャンスだと思います」と語る。
所属するドイツ1部のウニオン・ベルリンはシステムこそ3-5-2だが、原口は逆三角形の中盤で2列目のインサイドハーフとしてプレーしている。故に日本代表の4-3-3でもインサイドハーフは「僕自身すごくやりやすさもありますし、イメージもしやすいですし、自分の特長が出るのはそのポジションだと思っています」と語る。
これまでの試合を見て「ビルドアップに人数をかけたらうまく回るかもしれないけど、ゴール前の迫力がなくなってしまったら意味がない」と感じている原口は、インサイドハーフとしてよりFWに近い位置でプレーしながらチャンスに絡んでいくイメージを描いている。
現在の中盤はMF遠藤航、MF田中碧、MF守田英正とボランチ気質の強い選手たちで構成されており、原口のようなアタッカー気質を持つ選手が入ればリズムも変わるだろう。対戦相手や状況に応じた戦術的バリエーションとして有効であり、ベトナム戦でも後半途中からインサイドハーフに入って勝利に貢献した。
「自分の持ち味が出るとしたら走力が一番。正直、ボックス・トゥ・ボックスでやらせたら、一番走れると思います。そういう試合展開になれば僕のよさはすごく出る」
自らが輝ける役割を見出し、出番の少ない現状に募る悔しさを原動力とする原口はチャンスに飢えている。「今、そのポジション(インサイドハーフ)で出るとしたら、いいパフォーマンスを出せる自信があるので、正直チャンスは欲しい」と言葉に力を込める。
前回ロシアワールドカップのアジア最終予選では絶大な存在感を発揮して日本代表の本大会出場権獲得に大きく貢献し、一気に主力の立場まで駆け上がった。「正直、今でも同じようなプレーができると思っています」と語る原口は自信に満ちている。
「自分のことは自分が一番わかっていると思っていて、今は個人的にすごくいい状態なんですよね。コンディション的にも、気持ち的にも。(ロシアワールドカップ予選当時と)同じようなプレーができると思っていて、個人的にはすごくワクワクしています。
サッカー人生でキーポイントになる試合って結構あるんですよ。そういう試合をまたやりたいなと思ってます、今。サッカー人生でポイントになる試合が多々あったんですけど、日本代表でもそういう試合を久しぶりにやりたい。ポジションを奪っていくようなパフォーマンスを出せる試合をやりたい。個人的には状態がいいのでチャンスかなと思っています」
日本代表の2列目にはMF南野拓実やMF鎌田大地らが台頭し、MF伊東純也も類い稀な決定力でチームに欠かせない存在になっている。中盤でも田中や守田などの存在感が大きくなってきた。その中で原口は何を示せるか。リベンジを期すオマーン戦でその答えを見せてくれるかもしれない。
(取材・文:舩木渉)
【了】