【写真:Getty Images】
鹿島アントラーズ所属の上田綺世は、今季J1リーグで13得点をマークするなど好調を維持。先日発表されたFIFAワールドカップカタール2022・アジア最終予選に臨む日本代表メンバーにも名を連ねることになった。そんな上田が人々の記憶に残したスーパーゴールと言えば、あの試合のものになるだろう。
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2020シーズンのJリーグ第31節、鹿島は横浜F・マリノスと敵地で対戦した。
鹿島は17分、水沼宏太に得点を許しいきなり1点ビハインドを背負う。さらにその10分後、今度はエリキにゴールを献上し、リードを広げられてしまった。
そんな苦しい状況をスーパーゴールで救ったのが上田だった。
39分、上田は土居聖真からのロングパスを呼び込むと、素晴らしいコントロールから最後は右足を一閃。まるで元オランダ代表FWロビン・ファン・ペルシを想起させるような芸術的な一撃であった。
若きエースのゴールで勢いがついた鹿島はその後、2点を追加し逆転。敵地でマリノスを下すことになった。
上田のストロングポイントと言えば、オフ・ザ・ボールの動きだ。この点に関しては、今や日本のFW誰よりも優れていると言えるだろう。
上記のゴールシーンでも、上田の巧みな動きが光っている。最初は相手CBに張り付くような形だったが、土居がボールを持ち顔を上げた瞬間、CBから距離をとって相手CBとSBのギャップを突き、縦にランニングしている。CBはボールに視線を送っていたので、その後ろを走る上田が気づかれることはなく、最後はリカバーもされぬままシュートに持ち込んだ。まさに、ストライカーとしての嗅覚と巧さが前面に出たワンシーンだった。
日本代表の攻撃陣では大迫勇也が不動の地位を築いているが、ベテランの域にいる同選手のパフォーマンスレベルはここ最近著しく低下している。その中で、2019年のEAFF E-1サッカー選手権以来となるフル代表招集を受けた上田に懸かる期待は果てしなく大きい。上記のようなストロングポイントを発揮し、11月のベトナム代表戦、そしてオマーン代表戦の2試合で結果を残すことはできるだろうか。