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郷家友太がU-22日本代表で果たした “キャプテン”の役割。限られた時間でもさすがの存在感「円陣でみんなに言ったのは…」【AFC U23アジアカップ予選】

text by 編集部 photo by Getty Images

郷家友太
【写真:Getty Images】



【日本 4-0 香港 AFC U23アジアカップ予選】

 AFC U23アジアカップ予選のグループK第2戦が28日に行われ、U-22日本代表はU-22香港代表に4-0で勝利を収めた。

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 ほとんどが「パリ五輪世代」となる20歳以下の選手たちで構成された今回のチームには、“オーバーエイジ”的な立場で4選手が招集されていた。いずれも中心的存在として機能し、2連勝とAFC U23アジアカップ本大会出場権獲得に貢献している。

 中でも最も豊富な経験を誇り、背番号10を託されるなど大きな期待を寄せられていたのがMF郷家友太だ。U-18日本代表時代から数々の海外遠征に参加し、2019年にはU-20ワールドカップにも出場した。ヴィッセル神戸でも公式戦100試合以上に出場しており、Jリーグでの実績も群を抜いている。

「正直、最初に(U-22代表に)呼ばれたときは、何でこのタイミングでこの年代に自分が呼ばれたのか考えさせられたというか、(理由が)わからなかったんですけど、今月の候補合宿に来て、メンバーを見たときにU-20ワールドカップを経験しているのは自分しかいないというのは思いましたし、その経験をみんなに還元しなければいけない役割はたしかにあるなと思いました」

 香港戦を前に、自らの置かれた立場や与えられた役割について話していた郷家は、しっかりと期待に応えた。キャプテンマークを巻いて出場した香港戦では69分までプレーし、チームに勢いをもたらすゴールも奪った。ボールを持てば抜群のキープ力を発揮し、的確なゲームメイクも披露。ピッチ上ではさすがの存在感だった。

「(試合前の)円陣のときにみんなに言ったんですけど、この年代というのはU-20ワールドカップが中止になって悔しい気持ちをみんなが持っていると思うし、こういうご時世で国際試合を開いてもらえたことに感謝して、自分の気持ちに正直になってピッチで表現しよう、と。みんな納得してくれて、ピッチで表現してくれたんじゃないかなと思います」

 大勝の後に試合を振り返る姿は、すっかりリーダーとしてのそれ。「いまオーバーエイジと言われていますけど、僕の世代のメンバーが呼ばれて、しっかり1人ひとりに役割をいただけて、僕たちを呼んだ意味というのをしっかり伝えてくれたので、試合でも練習でも、私生活の部分でも(自分の経験を)還元しないといけない」という言葉の通りの振る舞いは、非常に頼もしかった。

 そして、「個人としてもゴールが欲しかったですし、前半1-0で終わっていて、正直焦る気持ちもありましたし、そこで(藤尾)翔太が2点目を取ってくれて、相手が折れてくれたので、狙っていました」と63分には自らゴールも奪ってみせた。

「(AFC U23アジアカップの)本戦の出場が決まっただけなので、まずはそこを見据えてクラブに帰ってやろうというのはみんな話していましたし、ホッとしている気持ちは1ミリもないと思います」

 郷家はすでに来年6月にウズベキスタンで開催される予定の本大会を見据え、闘志を燃やしていた。国際舞台でリーダーを担った経験は、必ずや今後の彼のキャリアにプラスに働くはずだ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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