本田を絶賛もチームには厳しい評価
フランスでの日本対コートジボワール戦の反応は、どのメディアもほぼ共通している。
『先制点を挙げた日本が最初の一時間は主導権を握り、コートジボワールは決定機を見つけられずにいたが、後半62分のドログバの投入で一気に流れが変わり、2分の間の2ゴールで局面をひっくり返した』
より噛み砕いて報じているル・モンド紙は、16分に先制点を決めた本田について、『右足から左足に切り替えてゴール天井を突き刺すゴール。本田はその後も、ACミランに移籍してからのやや冴えなかったシーズン後半戦を払拭するような“格”を見せつけるアクションを何度か繰り出した』と称賛しているが、日本チーム全体についての評価は厳しい。
『62分にドログバが投入されてフィジカル面がさらにパワーアップしたコートジボワール勢は、自分たちより体が大きく、強靭で、おそらく多くの部分においてタレントが優る面々を必死に抑えてきた日本勢を打ちのめした。日本はその後、エレファンツに容易にチャンスを与え、自軍は決定力にも乏しかった』と書いている。先制点は決めたが、日本はアップアップだった、という見解だ。
実際、試合を見ていてもそのような印象はあった。
ボールポゼッションが58%対42%、シュート数19対7という数字が示すように、本田の先制点、その後、GKに阻まれた内田の20分のシュート、この後くらいからは、攻めるコートジボワールを日本が受ける展開で、いつ同点に返されるのかとヒヤヒヤしながら見続けなければならなかった。