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長友佑都が日本代表に求める「共通意識」って? サウジとの前回対戦はボール支配率23%、苦戦の教訓を生かすには…

text by 編集部

長友佑都
【写真:Getty Images】



 日本代表は7日に行われるカタールワールドカップ・アジア最終予選のサウジアラビア代表戦に向けて合宿を開始した。

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 最終予選が開幕した9月シリーズの2試合で1勝1敗だった日本に対し、サウジアラビアは2連勝。2019年のアジアカップ決勝トーナメント1回戦で対戦した際も苦戦を強いられた相手だ。ワールドカップ出場権獲得を目指すにあたって、最終予選のグループ内でも強力なライバルとなる。

 5日にオンラインで取材に応じたDF長友佑都は「引き分け狙いということは正直考えていないです」と、アウェイでどんな状況になろうと勝ち点3奪取を目指す姿勢を明確にした。初戦でオマーン代表に敗れている日本にとって、ワールドカップ出場権を争うライバルを直接対決で倒していくことは極めて重要になる。

 ただ、先に述べた通りサウジアラビア代表には大いに苦しめられた経験がある。2年前の前回対戦時はボール支配率23%と、日本の持ち味であるポゼッションを発揮させてもらえず。1-0で辛くも勝利したが、決して理想的な展開ではなかった。

「ボールをかなり持たれて、厳しい試合、きつい試合だったなとは思います。ただ、言い換えればボールを持たせている時間帯というのが、精神的にもあったので、(ゴール前の)最終的な部分では、そこまで怖さを感じることなくやっていたというのが自分の印象ですね。ただ、やっぱりあれだけ(ボールを)持たれると、暑い中で体力的にも厳しくなってくるので、あそこまで持たれるというのはチームとして避けたいなというのはあります」

 過去の経験を踏まえてどう戦うか。長友は「あまりゲームプランを詳しく喋りたくはないんですけど…」と述べつつ、試合展開にメリハリをつける「共通意識」の重要性を説く。

「彼らは暑いところでずっと戦っているので、この環境を熟知した戦い方をしているんですよね。だからこそポゼッションで相手を疲れさせて仕留めるようなサッカーをしてくるので。アジアカップのように(ボールを)持たれすぎると、この暑さ、環境も含めて厳しくなってきますし、前から(プレッシャーに)いく部分と、(守備で)ハメる時間帯と、あとはしっかりブロックを作って相手に(ボールを)持たせる時間帯というのを、みんなで共通意識を持っていれば、僕自身はやれるなと、戦えるだろうと思っています」

 サウジアラビア代表はボール保持時に両サイドバックが高いポジションを取り、相手に圧力をかけるという特徴を持っている。その反面「裏が空いてくる」と、長友は分析する。仮にボールを握られても、奪ったタイミングで積極的に相手の両サイドの背後のスペースを狙っていくことが戦術上の1つの鍵になるだろう。

 長友は「前にはスピードがある選手もいますし、僕自身のコンディションも上がっていますから、サイドで持った時に2対1を作ったり、スプリントで相手を剥がしたり、そういった攻撃はできると思うので、意識してやりたい」と、自らにキーマンとしての役割があることを認識していた。

「緊張感といいますか、1人ひとりの危機感も含めて、確実に上がっているなというのは、僕自身は感じています」

 日本代表のチーム全体のまとう雰囲気の変化も感じている。戦術的にも精神的にも、9月よりも万全な準備ができているのは間違いない。ワールドカップ出場権獲得の行方を左右しそうな大事な一戦は、もう目の前だ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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