「自分たちがやりたかったようなサッカーをやられてしまった」
本田圭佑のW杯通算3点目となる豪快な先制弾が決まり、幸先のいいスタートを切った14日のコートジボワール戦の日本代表。その時間帯からすでに押し込まれつつはあったのだが、1点をリードしたことで、彼らはより一層相手の攻撃を受ける形になってしまった。
ザッケローニ監督も「前半の最後の20分間もそうだが、我々は相手に対して十分に攻撃することができなかった。相手に攻撃ばかり許してしまったので、もっとアグレッシブにプレーすべきだった」と反省の弁を口にしたが、前半の終盤から後半にかけてはボールを保持できず、主導権を握れずに苦しんだ。
そこで送り出されたのが遠藤保仁だった。指揮官は彼に中盤を落ち着かせてくれることを期待したようだ。
「前半、外から見ていて走らされたので、自分たちがやりたかったようなサッカーをやられてしまった。それに、どうしても後半になると間延びしがちなので、そうなると相手の持ち味を出させてしまうことになる。そういう形には極力持っていきたくないなとは前半から思っていましたけどね。
監督からもしっかりとコンパクトにして、うまくボールを散らすようにとは言われていました。ただ、どうしても疲れが出始める時間帯だったんで、間延びする時間帯が多かった。相手もそれを狙っていたと思うんで、そこでうまくコントロールできなかったかなというのはもちろんありますね」
その結果、中盤でボールを奪われる形から立て続けに2失点してしまった。名手・遠藤が入ったとはいえ、凄まじい迫力を押し出してきている相手を止められない。3度目のW杯初戦で、彼は苦い思いを味わうことになった。