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日本代表がかける田中碧への期待。「ハングリーな気持ちを見せて」。東京五輪で重用、指揮官はドイツでも直接視察

text by 編集部 photo by Getty Images

田中碧
【写真:Getty Images】



 日本サッカー協会(JFA)は28日、10月シリーズに向けた日本代表メンバー25人を発表した。

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 2022年カタールワールドカップのアジア最終予選は、10月の2試合が前半の山場だ。日本代表は同月7日にアウェイでサウジアラビア代表と、そして12日にはホームでオーストラリア代表と対戦する。

 いずれの相手も9月は2連勝しており、1勝1敗の日本代表より上位につけている。厳しい戦いが予想されるものの、確実に勝ち点3をもぎ取り、ワールドカップ出場権獲得に向けた今後の戦いへ弾みをつけたいところだ。

 そんな重要な2連戦に向けて、森保一監督は東京五輪世代の若い選手たちを多くA代表に組み込んだ。中でもドイツ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフでプレーするMF田中碧には、大きな期待が寄せられている。

 8月の東京五輪で、田中はMF遠藤航とともにU-24日本代表の心臓部を担った。そこでのプレーに対する評価は高く、新天地のデュッセルドルフでもすぐさま主力に定着。9月はドイツへの順応を優先するため招集を見送られていたが、ついに本格的なA代表入りへの準備が整った。

 森保監督は9月シリーズ後に欧州へ渡り、デュッセルドルフを拠点に海外組の視察を続けてきたが、そのなかで田中のプレーぶりも現地で観戦。お互いに同じ街を拠点にしていたこともあり、直接コミュニケーションを取ってきたという。

 そのうえでサムライブルーの指揮官は「アグレッシブにプレーでき、攻守に絡める選手ですので、自分のよさを練習からアピールして欲しいと思います」と田中への期待を語った。また「すでにA代表の経験もありますが、これからA代表へ定着していくために、まだまだ経験の浅い選手なので、ハングリーな気持ちを見せて欲しいと思っています」とも要求する。

 田中は国内組のみで臨んだ2019年のEAFF E-1サッカー選手権で日本代表デビューを飾っていたため、今回が2年ぶり2度目の招集となる。遠藤やMF柴崎岳、MF守田英正などボランチは激戦区だが、次世代の旗手の1人として競争に割って入れるか。日本が誇る頭脳と技巧を融合させたコンダクターの活躍に注目が集まる。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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