明治安田生命Jリーグの2021シーズンは、中盤戦から終盤戦へと差し掛かっている。2度目の連覇を目指す川崎フロンターレとそれを猛追する横浜F・マリノスだけでなく、AFCチャンピオンズリーグ出場権やJ1残留をかけた争いも熾烈を極める。(文:ショーン・キャロル)
Jリーグはラスト3分の1の戦いに
【写真:Getty Images】
日本のトップリーグにはどのような目標があって、どのチームがどの目標に向かって戦っているのか。おそらく今季を通して初めて、J1順位表からそういったことをある程度読み取ることができるようになってきた。
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2020年と同じく、今季も新型コロナウイルスの影響によって試合日程が大幅に乱されることになった。感染拡大により延期を余儀なくされたこともあったし、集中開催となったACLグループステージに参加するクラブはリーグ戦を前倒ししなければならなかった。結果として、順位表は第3節という序盤戦以来、様々な角度へと歪められ続けていた。
例えば、ある時点では川崎フロンターレが2位に18ポイント差を付けて悠々と連覇へ向かおうとしているように見えたこともあった。ほんの数週間前には19位に沈んだガンバ大阪が本格的に残留争いを戦わなければならないようにも見えていた。
もちろん、これらは実際の状況を正しく反映したものではなかった。クラブごとに大きく異なっていた消化試合数がオリンピック中断の期間中に揃うと、シーズンのラスト3分の1に向けて全く異なる景色が見え始めてきた。
ここまで2敗しかしていない横浜F・マリノスが13戦連続無敗の快進撃を見せたことで、フロンターレは今やわずか1ポイント差で首位を守っている状況となった。ガンバはほぼ安全圏にまで浮上するのに十分な勝ち点を未消化分の試合から確保し、お隣のセレッソ大阪と並ぶ勝ち点30で下部寄りの中位に位置している。
実際に残留争いの激戦が繰り広げられることになりそうなのはその下だ。