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部活動に“顧問”は必要か? ある教師の悲痛な叫びから考える、教師も生徒も疲弊する顧問強制問題

日本の多くのスポーツの土台となっている、学校教育における部活動。ある教師はそこに疑問を投げかけた。部活動における顧問制度がなぜ強制されるのか、と。顧問をすることで教師はほとんど休みがなくなる。なぜこのような問題が起こってしまうのか。

text by 植田路生 photo by Asuka Kudo / Football Channel

顧問を強制させられる状態に疑問を持つある教師

 少し前に、とあるブログが話題になった。ブログ主をA氏としよう。

 A氏は中学校の教師。部活動の顧問となることを断ったにもかかわらず、強制的にやらねばならぬ状態にあり、A氏はその疑問点を切々とブログに書いている。

 部活動を経験された方は、過去を振り返ってみて欲しい。運動部の場合、平日は朝練をしてから授業を受け、夕方からは通常の部活動。土日は試合があるか練習だ。夏休みも冬休みもほとんどが部活の練習になる。

 もちろんすべてがそうだとは言えないが、「学生時代は部活に明け暮れた」、という記憶がある人も多いのではないか。いい思い出の人もいれば、そうではない人もいるだろう。その一方で忘れてならないのは、生徒にほとんど休みがなければ、それを指導する教師も当然休みはなくなるということだ。

 好きであれば、情熱があれば休みなく指導することも可能かもしれない。だが、部活動にそこまで注力したくない教師がいるのも事実。A氏もその一人だ。A氏の学校では全教師が何らかの部活動の顧問についていた。A氏は、今年は学習に専念したいということで、顧問を辞退することを伝えた。

 ところが、それは受け入れられなかった。「子どもたちのために」と管理職からお願いされ、やらざるを得なくなってしまったという。A氏が断れば、すべての部活に顧問をつけることができなくなるからだ。

 A氏の学校では部活顧問への平日の補助費が削除された。これではボランティア、サービス残業と同じではないか。管理職から土日は休みをとるようにと告げられたにもかかわらず、土日の特殊勤務の額が上がったことも大きな疑問として残った。

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