「プレッシャーに行けない状況が続いた」。反省材料の多い試合
ザッケローニ監督が“チームの心臓”と表現するボランチで、直前のテストマッチで3試合連続のフル出場。山口蛍がコートジボワール戦でもスタメンに名を連ねる可能性はかなり高くなった。
そんな状況でも山口は「今のところはハセさん(長谷部)がケガでうまく出られてない状況だから、その代役っていう形ではあると理解している」と謙虚に語るが、ピッチでの堂々とした振る舞いと活動的な働きぶりは主軸としての自覚を感じさせる。
それだけにザンビア戦は山口にとっても反省材料の多い試合だった。
「本戦に向けて修正しなくちゃいけない」と語るのは2失点目を喫したCKの対応で、グラウンダーのボールを巡り、ニアサイドにアプローチしたところでスルーされ、背後のシンカラに決められた。
その場面に増して問題視するのは前半の流れで、「ボランチも含め後ろに吸収されて相手にプレッシャーに行けない状況が続いた」と山口は振り返る。
前からプレスがうまくはまらず、ボランチの山口と遠藤は大きな守備の負担を強いられたが、「試合中でもそこまで崩れてはいけない」と、ポジションがズルズルと下がってしまったことが失点の要因になったことは山口自身も認めるところだ。
「チームの中で押し込まれた時に1つになれてなかったというか、バラバラでプレスにいったりしていたから、真ん中の選手がコントロールしてやらないといけない」
そうした状況でも日本代表の中で、動き出しの鋭さや幅広いカバーリングは際立っていたが、得意のセカンドボールをなかなか拾えなかったことは想定外だった。