U-24日本代表は25日、東京五輪(東京オリンピック)男子サッカー・グループステージ第2節でU-24メキシコ代表と対戦し、2-1で勝利した。積極的な試合の入りを見せて2点のリードを奪ったU-24日本代表の中で、際立っていたのが中盤の底に入る遠藤航の輝き。メキシコを相手にしても怯まないどころか、相手をねじ伏せる頼もしさを見せていた。(文:元川悦子)
「先手必勝」の2得点
この10年間、日本代表はメキシコに一度も勝てていない。2013年コンフェデレーションズカップでは1-2、2020年11月の親善試合でも0-2と敗れている。五輪世代では勝利したこともあるが、2012年ロンドン五輪準決勝でも1-3で敗れており、難敵と呼ぶに相応しい相手だった。
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「ワールドカップでもポット1・2に入ってくる非常に強いチーム。彼らに対して確実に勝ち点3を取らなきゃいけない」と吉田麻也は昨年11月の対戦時にも語っていたが、結果として終盤の脆さを露呈。試合巧者の北中米の雄にねじ伏せられている。
今回の東京五輪でも、U-24メキシコ代表は優勝候補の一角に挙げられるチーム。22日の初戦でもU-24フランス代表を4-1で撃破し、勢いに乗っていた。だからこそ、日本の選手たちは「先手必勝」で勢いを持って入ったのだろう。その意識が電光石火の序盤の2得点に表れた。
手始めは開始早々の6分。右サイドからの酒井宏樹の縦パスが発端だった。堂安律は対面にいたメキシコの左サイドバックを務めるエリック・アギーレがもともと中盤が本職だということを頭に入れつつ縦へ抜け出し、左手を入れながら中央に折り返した。その瞬間を中央の久保建英は見逃さず、ゴール前へ一目散に飛び込む。左足アウトでシュートを放ち、巧みに2戦連続ゴールを奪ったのだ。
「あのままインサイドで合わせたらボールが右に流れてしまうと思ったので、アウトでいい感じにファーに行ったらいいなと思ってシュートしました」と背番号7は狙いすましたゴールだったことを明かす。まさに理想的な先制弾だったと言っていい。
さらに、追加点が生まれたのは、その5分後だった。