【写真:Getty Images】
東京五輪のグループステージ第2節が25日に行われ、U-24日本代表はU-24メキシコ代表に2-1で勝利を収めた。2連勝でグループ首位に立ち、決勝トーナメント進出に近づいている。
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MF堂安律は開始6分にMF久保建英の先制ゴールをアシストすると、11分にはPKを決めて今大会初ゴール。1得点1アシストの活躍で重要な勝利に大きく貢献した。
「もし相手が真ん中に立っていたら、相手の度胸勝ちだと思っていたので、度胸試しだなと思って蹴りました」
PKキッカーを任された堂安は、思い切り左足を振ってボールをゴール中央に蹴り込んだ。相手のGKはメキシコ代表のレジェンド的存在、ギジェルモ・オチョアという実力者だったが、「度胸」で堂安が勝った。
真ん中に蹴るのを決めたのは、ギリギリのタイミングだったという。日本の背番号10はオチョアと駆け引きをしつつ、プレッシャーに打ち勝った。
「なんかゴールちっちゃいなあ…と思ったんで(笑)。サイドに蹴ってもダメかな、考えても仕方ないなと思って。あとは前日に『ぶち抜く宣言』をしていたので、何が一番『ぶち抜く』シュートかなと思いながら…みなさんのせいですね(笑)」
堂安はメキシコ戦を前にしたオンライン取材の中で、こんなことを言っていた。
「もちろん彼(オチョア)が素晴らしいGKというのは誰もがわかっていると思いますけど、誰がGKであっても変わらない。僕たちオフェンスの選手がGKの名前にビビって点を取れないようではダメだと思うので、名前は気にせず、ぶち抜いてやろうと思います」
PKではあったが、宣言通りにゴールをぶち抜いた。「ただチームが勝つための1点だと思っていたし、五輪初ゴールというのも、いま言われて初めて気づいたくらいで、チームが勝つために必死なので」と堂安は語る。
「こんなに『チームのために』というのを、今までの人生で考えたことがないくらい。それだけ自分がこの大会に懸けているというのを感じています」
日本の背番号10は、東京五輪を通してさらにスケールの大きな選手へと飛躍しようとしている。体全体にみなぎる自信と迷いのないプレーからは、チームを引っ張っていくという自覚やリーダーの1人としての誇りが感じられるようになり、風格すらまといつつある。堂安は進化の真っ最中だ。
【了】